12話 ページ13
黒井は気まずそうな表情を浮かべた。
伊「どうしました？」
「いや……あんまりタバコ吸ってるのが他の方にバレると、なんかちょっと気まずくて」
伊「あ、すいません……」
「いえいえ全然！でも最近は喫煙所、少なくなりましたね」
「警視庁も無いみたいですし」
黒井が苦笑すると伊丹は微笑んだ。
伊「喫煙所、ありますよ」
「えっ⁉︎」
黒井は驚いて伊丹の方を見た。
伊「ええ」
「それ、どこですか？」
伊「一緒に行きますか？」
「……はい！」
—————————
「……うまぁ〜‼︎」
久しぶりにタバコを吸えた喜びと警視庁に喫煙所がある安心感で黒井は感嘆した。
伊「そんなにですか」
伊丹は少し笑った。
「すごく久しぶりだったんです。最近は頑張って禁煙してたんですけどね……やっぱヘビースモーカーの性には勝てませんよ」
伊「警察庁には喫煙所、無かったんですか？」
「無かったんですよ。昔はあったんですけど……時代の流れですかね」
黒井は悲しげに笑った。
伊「時代の流れですか……」
黒井はタバコの灰皿に入れると
「ありがとうございました。喫煙所の場所教えて下さって」
伊「いえいえ」
「では」
伊「ええ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rei | 作成日時：2023年10月22日 14時
