戦闘体制 ページ20
……なんだろう。
野上さんの後ろにドーベルマンの影が見えるのは気のせいかな。
本当にやばいよ。俺を視線だけで抹殺しようとしてるように見えるよ!?
素早く神崎さんの前に立ち、腕を横に広げ俺から神崎さんをガードしている野上さん。
中腰になりながら、片腕でガードし、もう片方は……見るからに戦闘体制ですよこりゃ!
神崎さんは状況を理解している上かしていないのか、愉快そうに俺と野上さんを眺めている。
腕を組み、右手で口元を抑えているのを見る限り、楽しんでいるようにしか見えない。
くそっ何か悔しい。
「沙織となにしてたんですか」
野上さんは、睨みを利かせながら、呟くように言葉を吐いた。
その瞳には少ないけど、気のせいとも言えるほどだけど、“悲しみ”が混じっているように思えた。
突如、今にでも噛み付いて来そうな勢いの野上さんの背後から、細い黒い影が降ってきた。
ゴンッと鈍い音と共に、野上さんは音は出ずとも声を漏らし、膝を付く。
降ってきた黒い影の正体を容赦無く睨んだ。
「ほーら。そんなに睨んじゃいけませんぞ!」
何事もなかったかのように、野上さんにチョップを食らわせたであろう右手をそのままに、
神崎さんは仁王立ちをした。
俺はただただ、流れるままにその光景を見ていた。
10人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧季@低浮上(プロフ) - マリさん» シリアスなシーンはまだ続くと思います(汗)ありがとうございます!頑張ります! (2016年5月8日 10時) (レス) id: a7605a7da1 (このIDを非表示/違反報告)
マリ - これからも頑張ってください (2016年5月7日 22時) (レス) id: 74ba3d39a2 (このIDを非表示/違反報告)
マリ - すごく泣きそうな気持ちになりました (2016年5月7日 22時) (レス) id: 74ba3d39a2 (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 了解! (2016年3月12日 21時) (レス) id: 3329057c38 (このIDを非表示/違反報告)
碧季(プロフ) - えみさん» さすがの私もそれくらいわかりまっせww すまん!他の評価少ない作品なら長々と話しても大丈夫たがら次そっちにコメお願いします…! (2016年3月12日 21時) (レス) id: a7605a7da1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:碧季 | 作成日時:2014年12月20日 21時