一線

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1月16日 AM 1:06
A起きてる?津波大丈夫?

アサヒは寝ていたのかお昼ごろに返信が来た。

アサヒ大丈夫だよ!お母さんたちもなんとも無い?

A大丈夫だって!ありがとう
Aそういえばいつ山梨来てくれるの?

アサヒ来て欲しいの?

A来て欲しい

アサヒ行っても何も変わらないよ、俺
アサヒ彼女大切だし別れられないし


やっぱり。この通知が来た瞬間、悲しみとも腹立ちとも言えない、複雑な感情が湧き上がってきた。
きっとこれは今思えば、「冷め」だったのだろう。
2回目の失恋、たった数日前まであんなにアサヒにのめり込んでいた私はもういなかった。
裏切られ期待させられ、そしてまた裏切られた私の心は完全に閉じられてしまった。もう疲れ切ってしまっていた。
この瞬間私は、アサヒとはもうこれ以降決別しようと感じた。
だから最後に言おうと思った、自分が思っていることを。
悲しいがアサヒが初めて自分の素を見せられた男の人だった。


Aだと思った、もう酔って連絡してこないでね

アサヒごめん、酒のせいではないよ

Aじゃあなんで?

アサヒやっぱなんでもない

Aなにそれ、最後に全部言ってこ?


あくまで冷静に、未練なんか感じさせないように、それでいて曖昧な言葉で逃げさせないように。


アサヒAのこと好きだったのは本当、別れたこと後悔したし今もちょっとしてるかもしれない
アサヒだけど今は彼女のほうがもっと大切で大事にしないといけないから、こんなのずるいってわかってるし反省してる
アサヒほんとにごめん
アサヒごめんA


もう何も響かなかった。アサヒからの言葉に、私の心は完全に蓋をしてしまっているようだった。


A正直ガチムカつく、2年の間頑張って忘れようとしてたのに無駄に期待させられて
A彼女が大切ならなんで会おうと思ったの


アサヒごめん、最低な元彼だよな、忘れて欲しい


「忘れてほしい」、まおが言ってたな、「そのうち忘れて欲しいっていうんじゃない？最低な元彼だ、って」
その通りだったね。これを言われたときは「さすがにそんなハズ〜」って思ってたけど、友達の言う通りだった。

アサヒは最低な元彼だった。

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