今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:5,934 hit
小｜中｜大
・ ページ25
side No
暑い夏も終盤。
学校の裏庭には、影が2つ。
ひとらんとAだった。
ひとらんの育てた花壇には、Aに踏まれたにも関わらず強く花を咲かす“ ポピー”が風に吹かれていた。
Aの手には、彼女が嫌いなはずの花が。
『ひとらん、ありがとう。』
ht｢何が？｣
『…色々。』
そうはにかんだ彼女は、とても綺麗だった。
『これ。』
そう言ってひとらんに渡したのは一輪の花。
ht｢“アンスリウム”…？どうして？｣
『花が少しだけ得意になってから、色々調べてみたんだ。…その、花言葉っていうものがあるんだね。』
調べてみて欲しい、と言って彼女は走り去って行ってしまった。
耳が赤いのが髪の隙間から見えたのは、気のせいだろうか。
その日の夜、アンスリウムの花言葉を調べたひとらんは顔が真っ赤になっていたのだとか。
『いつか、オトしてみせるから。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ラム猫。 x他6人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2022年8月20日 14時
