Trifling 22 ページ24
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翌朝。
悲惨な事件の後にも、仕事はある。
ミコトはおにぎりを食べていた。
ミ「いただきます」
生きる為には、食べなければいけない。
生きているからこそ、食べなければいけない。
すると、所長室から中堂が出てきた。
ミ「おはようございます」
そして、ミコトの前に写真を置いた。
系「なんだと思う？」
ミ「なんですか、口内炎？
なんか、金魚みたいな…」
矢「おはようございます」
Aの声だ。
反応した中堂が、ミコトの前から写真を回収する。
矢「…早めに終わらせて下さいね」
腕に抱えていたノートパソコンをそのままに、
Aはオフィスの外に出て行った。
ミ「Aちゃん…」
系「…」
もう1度、中堂は写真を見せた。
ミ「8年前の事件の？」
中「ああ、糀谷夕希子の遺体の口の中だ。
次に見たのが半年前」
2枚の写真を机に並べた。
系「どれも若い女の遺体で、
殺しの手口はバラバラ。
2人に共通点はなく、
共通しているのは口の中の“赤い金魚”だけ」
それぞれの写真の金魚を指差し、
中堂はやけに静かな説明をする。
Aに聞こえるからか、
精神を落ち着かせるためか。
系「犯人はまだ、
どこかで犯行を続けていると俺は考えている。
まぁ、それで関東圏で出る10代から30代の女の遺体を
出来る限り調べてはいるんだが、
毎月クソほど遺体が出るおかげで、
実は手が足りてない。
協力しろ。
散々協力させられた。
少しは返せ」
ミ「はっ…。了解！」
ミコトはどこかホッとしていた。
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作者名：チコ | 作成日時：2018年8月8日 20時
