あの空の下で、私達は四葉に誓った【名前変換オリジナル】

episode3 ページ9

陽葵side

「はぁはぁはぁ」

学校全部を回っても，Aの姿はない。帰ってしまったのではないかと思ったが，

少し抜けているが、やることはしっかりやるタイプだ。

あと見ていないところといえば…屋上だ。

5階のさらに上へと階段を駆け上がる。…いた。少し肩の震えている後ろ姿が視界に入った。

すぐに声を掛けたいが、かける言葉が見当たらない。

そんな時、後ろから声がした。

「いた！ごめんね、思い出せないみたいなの。いつあったっけ？」

聞いたことのある声が後ろからした。だけど，中学の同級生の声ではない。


どういうこと？確か風葉は小さい頃、私たちのことをあだ名で呼んでいた。
Aはたまにおかしい時あるからたまおかちゃんちゃんとか私のことは優等生だからエリートちゃんちゃんって。

風葉が声を掛けたからか、Aが振り返った。

「何で、来るの。私の事なんか覚えてない癖に。
･･･優しくなんか、しないでよ！」

「あの…A…」

「･･･！名前、覚えてるの⁉︎でもさっき誰って･･･！」
「それは…ごめん。私、分かってた。でも、あんまり中学の時の子たちよりも仲良い子がいると2人に迷惑かけちゃうかもしれないと思ったから。…言い訳にしか聞こえないかもしれないけど…でも！

私はクローバーの約束、忘れたりなんかしてない。」

今思っていることを全部話した。なぜ、風葉も覚えていなかったのかは分からなかったけど、そんなことは気にしせず、一生懸命話した。

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