あの空の下で、私達は四葉に誓った【名前変換オリジナル】

episode 13 ページ20

「ん･･･来ないな。」

いつもの待ち合わせ場所で、いつものように２人を待つ。

でも、来ない。

Aが来ないかも、というのは想定内だったけど、さすがに陽葵は来ると思ってた。

待ち始めて、５分･･････１０分･･････１５分･･････

あっという間に時間は過ぎていって。

「あ、やばい。これ以上待つと遅刻する。」

急いで電車に飛び込む。

飛び込むと同時にドアが閉まって、思わず安堵のため息が流れる。

《次は〜才華〜才華〜》

んっ？才華？

才華。

才華！？

反対の電車乗っちゃった･･･

だからみんないなかったのか。

やっちゃった。

時計を見ると、もう２０分。

遅刻確定。

それから、乗り継ぎして、案の定才華駅で迷子になり･･･

着いたときはもう一時間目が始まっていた。

「練習３８番。ここは、一次方程式を使いますね。では、⑴を星谷さん。」

「あ、はい。１３を移項して･･･」

めんどくさい。

２人に早く謝りたいのに。

「はい、正解ですね。では、次の問題を、姫野さん。」

「はい！えっとぉ、この問題はぁ、まずぅ、えっとぉ、２４をぉ、移項？してぇ、そのあとぉ、えっとぉ、そのぉ、X(エックス)をぉ、左辺にぃ、移項してぇ、そのあとぉ･･･」

姫野さんが当たると、こんな簡単な問題でも、１分はかかる。

あ、りーちゃん寝ちゃった。

あ、先生に起こされてる。

《キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン》

チャイムが鳴り、急いで２人の席へと向かう。

「陽葵！」

「昨日、約束したのに、なんで来なかったの？
裏切り者…」

「･･･そん、な。」
陽葵が怒ってた。

「Aっ！」

Aは何も言わずに、どこかへ行ってしまった。

あぁ、私は傷つけたんだ。

もう無理かな、

もう仲良くできないかな。

結局私は中学の頃みたいに上辺だけの友達と過ごすしかないんだ。

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