あの空の下で、私達は四葉に誓った【名前変換オリジナル】

episode11 ページ17

Aside
陽葵と風葉が姫野に絡まれているのを見つけた。何話してんだろ。

姫野と目が合う。何も考えずにただ視線を返していると、彼女の口が、『キモッ』と動く。

「･･･月森ってウザいよね！」
突然東路がわざとらしく叫んだ。

「･･･ほんっとそれな！調子乗ってるよねー陰キャなのにイキってさー」

「ねー陽葵♡」
と、『友達』を見る目とは思えないほどの冷たい目をして姫野は陽葵に話題を振った。

「いや、あ、う、うん。」

頷いた横顔。
不自然に歪んだ口元。


握っていたシャーペンは気がつけば床に転がっている。

「風葉もさ、大変でしょお？愚痴吐いちゃいなぁ？」
「･･･確かに調子乗ってるよね。」

力の入らない指先を使い、なんとかシャーペンを拾う。
嘘だって分かってる。でも、

認めたくなくて、見えないふりをしていた事実が、私を笑っていた。


私がいつまでも付きまとっていたら、2人に迷惑がかかる

「今日で、最後にしよう。」


今日の放課後を最後にして、もう、関わるのをやめよう。

授業で空白になった脳内をひたすらに埋めていった。

放課後。部活中の２人を待とうと、教室で課題を終わらせる。

「んぁーっ、暇。」
課題は終わったし、ゲームでもするか。この学校校内でスマホいじっても良いらしいし。

スマホのＲＰＧゲームを立ち上げてホームに行く。
フレンド一覧が並び、その上に通知マークがついていた。

《ランキングに乗りました》

「･･･１３位か。」
少し下がってる。まあいいや。

いつものようにキャラを育成して、時間を潰していたその時。

「月森じゃん。何してんの？」
「･･･誰。」

いまいち名前と顔が一致しない。
クラスメイトだとは思うだけどな。

「塚田樹！ってか俺ら出席番号近いからペアワークとかやったよな⁉︎」

あの馬鹿げた陽キャのやつか。

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