お昼休み ページ3
「まず、大事なんは、学食やろ？」
そう言って、お弁当箱を持った半沢君を別校舎の二階にある、食堂に連れて行く。
「俺、買うてくるから、ここで待っといて」
そう言い残して、売れ残っているパンを2つほど適当に買って。
「半沢君、どれがいい？」
ウエルカムパーティー用や、奢るわって言って自動販売機の前で聞いたら、甘いの、と遠慮がちに言われた。
「ん、じゃあ、これやな」
ピッとボタンを押して、ピンクの紙パックを半沢君に渡したら、おぉっと凄い笑顔でパッケージ見つめてた。
おし！いちごみるくビンゴ！小さくガッツポーズして、屋上で、ご飯食べよかって、2人で移動した。
「風が気持ちいいわ」
2人座ってそんな事つい口にしたら、
「上重君、おじいちゃんみたいやな」って、又ニッコリ笑ってくれた。
俺、ほんまにこの笑顔好きやわ。
ほんまこんなに人の事可愛い思ったん初めてちゃうか？
男同士てありえへんのやったら、別に友達やったらあり得るんちゃう？と思って、
「半沢君、友達にならへん？」って聞いたら
「もう俺ら友達やん、元」
って、もう、下の名前呼ばれた。なんなん、教室の人見知り感なんやったん？
わお！ドッキューン、やわ。
「はんちゃんて呼ばれてたから」
って、自然に呼び方誘導されて、俺、もうこのまま一生掌で転がされたいわ、って気持ち悪い笑顔で見てもうた。
「ん、はんちゃん、自分でお弁当作ってんの？」
「うん、食べる？はい…あーん」
おぅ、なんや、卵焼きが目の前にあるねんけど、これ、どうしたらええんや、あーん、って声出して口開けた方がええんやろか？あ、あ、すんなり声でぇへん。低い、あ、の方がええか？高い方がええんか？難しいなコレ。
多分めっちゃ難しい顔してたら、
「あ、ごめん」ってはんちゃんが真っ赤な顔して俯いた。
「小さい兄弟おるから、つい癖でごめん、」
って真っ赤になってる、ああ、可愛い。なんや、恋するってこんなに人ってアニメ化されるもんなの？はんちゃんの周りにバラとキラキラ見えてんねんけど。
「なんや、見かけとイメージちゃうなあ」
って言ったら、
「それ、よう言われるわ」
って、ちょっと嫌そうな声になってもうた。
俺気に触るこというてもうたかな？
「元は、なんで髪染めへんの？ピアスも開けてへんの？」
そんな事急に聞くから、
「染めたくないし、開けたくないから、やな」
って答えたら、
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作者名：みぃ | 作成日時：2017年11月8日 2時
