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「こんなスペシャル誰も必要としてねーんだよ。
オイ姉ちゃん、チョコレートパフェ一つ!」
「私アイスティー」
ちゃっかり私も注文しておく。土方クンに奢ってもらお。
「てめー何どさくさ紛れて自分の飲み物注文してんだ!」
「うるせー喉乾いてたんだから良いだろ、もちろん奢りでヨロシク。カリカリしてたら血管切れるよ土方クン。あ、もう切れてたか(笑)」
「語尾の(笑)見えてんだよ殺すぞ」
短気だなァ、ちょっとぐらいいいでしょうが。
「まあいい、本筋の話をしよう。
……テメー総悟に色々と吹き込まれたそうだがアレ全部忘れてくれ」
「んだオイ、都合のいい話だな」
土方クンはどうやら煉獄関のことも全て知っていたらしい。それでいて真選組の立場により奴らを泳がせていたと。そしていずれ潰すつもりだということ。
だがこのまま行くと、真選組が煉獄関をどうにかするのはずっと後になりそうだ。
一通り話した後、土方クンは煉獄関のバックの奴らについても切り出した。
「天導衆って奴ら知ってるか?
将軍を傀儡にし、この国をテメー勝手に作り変えてる。国の実権を事実上握ってる連中だ………」
天導衆。
奴らが煉獄関で遊んでいたのは知っていた。
「あの趣味の悪い競技場は……
その天導衆の遊び場なんだよ」
煉獄関も、天導衆も、掘れば掘るほど過去の因縁ばかり出てきやがる。
たとえ一人で潰すことになったとしても、私は必ず煉獄関を潰す。
私は奥歯を強く噛み締めた。
煉獄関の帝王、鬼道丸が死んだ。
突然入ってきた訃報。おそらく天導衆が絡んでいるのだろう。
その事実を知った沖田クンは無言で万事屋に向かった。
きっと坂田に伝えに行くのだろう。
私と土方クンは沖田クンの後をおった。
向かってみると、万事屋の中からは鬼道丸が保護していた子供の「敵を討ってくれ」という泣き声が聞こえる。
煉獄関で人斬りだった鬼道丸も、子供達にとっては自分たちを救ってくれた『お父さん』であり『先生』。
悪いことをしていたと知っていつつも、彼が殺られてやるせないのだ。
手をぐっと握りしめた。
恩師。
その存在は、私や坂田にとって大きい。
泣き声をあげる子供達が、いつかの自分に重なって見えた。
しばらくして、流行りのドッキリマンシールを持った坂田が店から出てきた。
おそらく子どもたちの頼みを承諾したのだろう。
万事屋の扉に寄りかかっていた土方クンは坂田に声をかける。
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通行人N(プロフ) - ミウラさん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので、温かい目で見守って頂ければと思います。是非、また感想をお聞かせくださいね! (2023年4月2日 14時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 本当に大好きです (2023年4月2日 14時) (レス) id: 3b25166bee (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - ありがとうございます〜!自分の妄想を並べているだけですが楽しんでいただけたなら光栄です。これからも頑張るので宜しくお願いします! (2022年9月25日 16時) (レス) id: 653891ee58 (このIDを非表示/違反報告)
リンくん(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: a5a7605112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:通行人N | 作成日時:2022年7月20日 11時