ベルトコンベアには気をつけろ ページ21
ある日の屯所。
太陽は猛威をふるい、暑がりの私のありとあらゆる気力をそいでいった。
そんな屯所では、真選組の隊士の多くが病床にふせていた。
「ひでーなオイ。これで何人目だ?」
「えーと、十八人目でさァ。隊士の半分以上がやられっちまったわけですね。さすがにここまで来ると薄気味わりーや。」
このまま攘夷志士にバレたらまずいな。
どうにかしないといけないとは思うものの、皆が寝込んだ原因は熱中症ではなく幽霊にあるらしい。
「冗談じゃねーぞ。
天下の真選組が幽霊にやられてみんな寝込んじまったなんて、恥ずかしくてどこにも口外できんよ。情けねェ。」
「トシ!俺は違うぞマヨネーズにやられた!」
「余計言えるか」
「マヨネーズに殺られるって何??」
局長サンいわく、昨夜怪談話をしていて、オチのタイミングでマヨネーズをもりもりかけた焼きそばを持った土方クンが参上、局長サンはそのマヨネーズに当てられて気絶した……らしい。
え、何その茶番。
「完全にマヨネーズのせいじゃん」
「ふざけんなマヨに罪はねーわ」
「じゃあお前にはあるんだな有罪なんだな死刑なんだな」
「なんで有罪イコール死刑なんだよ罪が重いわ」
「そういうことなら切腹ー、ホラ私が介錯してやんよ。
無理だと言うならどちらかというと土方クンより罪のあるマヨネーズをストックしてる分全部捨てます」
「俺に厳し過ぎない???」
私マヨネーズっていうか酸っぱいもの嫌いなんだよね。
つーことでギルティ。
皆が寝込んだ原因を探るべく私達は話し合いをする。
だが出てくるのは『赤い着物の女』という怪談話の登場人物。
信憑性に欠ける。
局長サンは幽霊を本気で信じているし、土方クンは否定しつつも心当たりがあるっぽいし、沖田クンはどこか人ごとだし、収集がつかない。
明確な原因もわからず、四方八方塞がりかと思ったとき、山崎クンが怪しげな三人衆を連れてきた。
彼らは『拝み屋』で幽霊をどうにかできるのだとか。
何それすごく胡散臭い。
土方クンもそう思ったらしく疑心を持つが、局長サンは完全に信じ切ってしまっている。
「あらっ、お兄さん背中に…」
「何だよ…背中に何だよ」
拝み屋は土方クンの後ろに何か見えたらしいがコソコソと笑うばかりでいい加減土方クンがキレそうだ。
「ちょっとそこまでにしてもらって、ウチの副長そろそろキレそうなんで」
慌てて止めに入ると、長身の拝み屋が「あ!お姉さん!」と声を上げた。
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通行人N(プロフ) - ミウラさん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので、温かい目で見守って頂ければと思います。是非、また感想をお聞かせくださいね! (2023年4月2日 14時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 本当に大好きです (2023年4月2日 14時) (レス) id: 3b25166bee (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - ありがとうございます〜!自分の妄想を並べているだけですが楽しんでいただけたなら光栄です。これからも頑張るので宜しくお願いします! (2022年9月25日 16時) (レス) id: 653891ee58 (このIDを非表示/違反報告)
リンくん(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: a5a7605112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:通行人N | 作成日時:2022年7月20日 11時