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自分を呼ぶ声がした。
私は足を止めて振り返った。
そこにいたのは赤い髪の少女、メガネの少年、局長サンが追いかけ回していた女性、そして___
次の瞬間、私は抱きしめられていた。
感じる温もりに目を見開く。
私を抱きしめるのは誰だ。
思わず突き飛ばそうとした私に
「Aだろ、Aだよな…?」
聞き覚えのある声、視線の先を掠めた銀髪。
まさか、
「坂田…?」
私を離して目を合わせた彼は、間違いなく坂田銀時だった。
「Aっ生きてて良かった…。俺ァあの時死んだかと…、ごめん、ごめんなA。」
「勝手に殺すなよ、それに坂田が謝る必要は何もないでしょ。坂田も生きてて良かった。」
まさかの再会をした私達だが、私にはこれから会議がある。ゆっくりお話をしている隙なんて無いのだ。
「悪いけど今時間が無いんだ。今度ゆっくり話そう。」
そういった私に坂田は名刺を差し出した。
「俺今万事屋やってっから、時間が空いたら来い。ゆっくり話そーぜ。」
私は坂田に頷き、今度こそパトカーに向かって歩き出した。
「Aさん、旦那と知り合いで?」
パトカーに乗り込むと不思議に思っていたのだろう、沖田クンが疑問を私にぶつけた。
沖田クンだけでなく、局長サンや副長サンの視線も感じる。
余程気になったのだろうな、と私は苦笑まじりに答えた。
「ただの寺子屋時代の幼馴染だよ。」
「そうなんですかィ。ただのって割には随分仲が良さそうでしたねィ。」
「そうか?」
何故かふて腐れる沖田クン。対応の仕方が分からない。何か副長サンも煙草の量増えてるし。
ただそんな二人を見て苦笑いする局長サンは何か察しているらしかった。
結局理由がわからないまま私達を乗せたパトカーは屯所へ向かう。
会議はもちろん順調に進む訳なく、何度かバズーカの音が響き渡ったのだった。
序章 了
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通行人N(プロフ) - ミウラさん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので、温かい目で見守って頂ければと思います。是非、また感想をお聞かせくださいね! (2023年4月2日 14時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 本当に大好きです (2023年4月2日 14時) (レス) id: 3b25166bee (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - ありがとうございます〜!自分の妄想を並べているだけですが楽しんでいただけたなら光栄です。これからも頑張るので宜しくお願いします! (2022年9月25日 16時) (レス) id: 653891ee58 (このIDを非表示/違反報告)
リンくん(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: a5a7605112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:通行人N | 作成日時:2022年7月20日 11時