作者達が迷い込む町 6【小説】

プライバシーなんて無い。【ドルバロム】 ページ27

「ハーーン成る程〜。」

未だに森の中に居る男、ドルバロムは
ロシアの狙撃銃、SV-LK14Sに付けた、
ナイトビジョンスコープを覗いていた。

「読める能力の説明書を貰えたから、色々と
　試していたが、住民の戦闘を覗けるとはな。
　幸先が良い････････と言えるのか？」

どういう物が能力で出せるのか色々試していた
最中に出したこの銃のスコープを覗いたら
氷生えたり全員消えたりナイフで空間切ったり
滅茶苦茶な現場を見てしまった貴方は
SANチェックですとはならない自分の精神力も
中々怖いな。精神力の強化が自動的にかかる
仕組みにでもなってるのか此処は。

取り敢えず一つ分かったのは俺の握ってる
銃やさっき見た様子から、あのおばあさんが
言っていたのは本当だという事だ。
悪い夢ならとっとと覚めてくれ。
頬をつねる。痛い。だろうな。クソッタレ。
本気で考える必要性がありそうだな。
氷とかナイフも強そうだが、空間を作り出す
能力かあれは。ということは、時間や重力と
いった自然の摂理を操る能力もありという事が
露呈する。そしてそれに拍車をかけるのが、
この町には警察署とか消防署とかいう
公的機関の建物が一切無い。つまり、ここには
法律が無いという推察が出来てしまう。
強力な能力を持った悪人が何をしようとも
罪に問えないならば、それ以下のチンピラ共も
うろついてる筈だ。

自分の身は自分で守らなければ。
館に着いても単独行動の方が良いな。

装甲車を呼び出してそれに乗り館に向かって
走り出させた。

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