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それきり俺はエレーナに何も言わずただ見据えていた。
エレーナも一瞬凄く気まずそうな顔をしたがそれもほんの少しの間で、今はじっと俺を見ていた。
「エレーナ」
明らかに怒っている、というのを声で表した。
するとエレーナはビクッとして、手の力が抜けたのか、ずっと握りしめていたものが降り積もった雪の上にポスっと小さな音をたてて落ちた。
落ちたものは、やっぱり予想通り俺がこの前Aにあげたブレスレット。
俺はエレーナの手を離し、落ちたブレスレットを拾った
「これAのだよね？なんでエレーナが持ってるの？」
理由はだいたい分かるけど、一応聞いてみる。
あまり怒りたくないから、少しはまともな言い訳をさそうと思った。
けれども想像とはかけはなれた答えが返ってきた。
「おかしいよ…ユヅル…なんでAと付き合ったの…」
そう言いながらエレーナは力が抜けたのか、雪の上に座り込んだ。
こんなに寒くて練習着にジャージを羽織っただけで冷たいはずなのに
「私は、ずっとユヅルのことすきだったんだよ？知ってるでしょ…？」
もちろん知っていた。
本人から1度告白されたから。
けれど俺は“スケートに集中したいし、エレーナをそんなふうに見れない”って断ったんだ
それに何よりあの時Aの顔が頭に浮かんだ
「私があの時ユヅルに“Aのことが好きなの？”って聞いたら“違う”って言ってた…だから私はユヅルの事待ってたのに…」
誰も待って、なんて頼んでない。俺は振り向くとも言っていない。勝手に脳内解釈して待ってたなんて言われても困る。
「あの時は本当にAのことを恋愛対象の好きだなんて思ってなかったよ」
ただのストーカーだと思っていたし
実際俺はスケートばかり頭にあった。恋愛になんて興味がなかった。
「絶対私の方がユヅルを理解してるし、Aより可愛いしスケートだって滑れる！Aより私の方がユヅルに相応しい！」
本当に…どうしてこんなに自信過剰なんだろう
「…だから嫌がらせでAのブレスレットを盗んで捨てようとしたの？」
俺がそう聞くとエレーナは涙目で俺を見る
「そうだよ！あの時わざとペットボトルの水をこぼして、着替えるために１人になった！」
開き直ったのか事の全てを細かく丁寧に話し出すエレーナ。耳と頭が痛くなる
俺がエレーナの前にしゃがみこむとエレーナは俺に手を伸ばす。
「ユヅルがいなきゃダメなの」
エレーナは冷えきった指先で俺の手に触れた
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とといぬ - ありがとうございます！楽しみに待ってますね！！更新頑張ってください！ (2016年1月10日 21時) (
レス) id: 309292a769 (このIDを非表示/違反報告)
星奈子(プロフ) - とといぬさん» コメントありがとうございます！おお！股ドン…なるほど！笑っ書けるかどうか分かりませんが頃合を見て股ドン入れれたら入れてみようと思います！笑っリクエストありがとうございます！笑っ (2015年12月23日 0時) (レス) id: a77433414a (このIDを非表示/違反報告)
とといぬ - いつも、読ませていただいてます！羽生くんかっこよすぎっ！！あと、できればなんですが、羽生くんの股ドン見たいです！お願いします！ (2015年12月20日 0時) (レス) id: 309292a769 (このIDを非表示/違反報告)
星奈子(プロフ) - はにゅーさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります！！これからも頑張らせていただきます！ありがとうございます！ (2015年12月19日 9時) (レス) id: a77433414a (このIDを非表示/違反報告)
はにゅー(プロフ) - 羽生くんのそっけないけど優しいところがたまらない！18話の最後あたり大好きです！にやけてしまいました（笑）これからも頑張ってください！ (2015年12月15日 23時) (レス) id: c43a1287aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星奈子 | 作成日時：2015年11月15日 0時
