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降谷さんが走って車に戻ってくる。
パトカーのサイレンが聞こえてきた。
一刻も早くここを去らねば。
私たちは見つかってはいけない。
私たちもお国を守る立派な警察官なのに、なぜこんなにコソコソしてなくちゃいけないのか。
降「クソっ、赤井の奴」
「い、急ぎましょう……」
この様子だと、赤井さんと一悶着あったのだろう。
因縁の相手。
そして、今回の件では赤井さんの方が冷静だった。
悔しさとかいろいろごちゃまぜの感情なんだろう。
降谷さんを待っている間、風見さんに連絡を入れておいた。
今回もまた、公安の権力を使ってどうにかしてくれるらしい。
この車の運転手が降谷さんであることが公になることはない。
多分、赤井さんのことも機密情報として扱われるだろう。
生きずらい世の中。
降「蒼井に言っておきたいことがあるんだが」
「なんでしょう？」
降「もしもの時だ。もしも、その時がきたのなら、FBIと協力してもらっても構わない」
「もしもの時って……」
もしもの時って、なんですか。
そう出かけた言葉は飲み込まれる。
淡々と告げられる。
表情を変えることなく、声色も、目線も、何もかもそのままで。
降谷さんを心配することは許されないかのように、雰囲気でさえも変わらないままで。
こういう時の部下って、どうしようもない。
今まで、優秀な上司の言いつけを守っていたら上手くいっていた。
反抗の仕方など学んでないのだ。
「……わかりました」
降「上村や風見たちにも伝えておいてくれ。頼りにしてる」
サラッと流れるように頭を撫でる。
ずっとハンドルを握っていたからか、普段の手より温かい。
温かいのだけど、心が籠っていないように感じて。
いつも感じる心地良さというよりは、心配が募るだけだった。
もしもの時。
降谷さんが考える、もしもの時ってなんだろう。
あんなに嫌っていたFBI、なんならさっきまでいがみ合っていたと言うのに。
きっと心の中ではまだ整理できていないんだろうなって思うのに。
協力しろ、なんて。
やっぱり、降谷さんって何考えているかわかんないなぁ。
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カルーア - いつでも更新待ってます、頑張ってください!応援してます (2023年4月26日 22時) (
レス) id: 12bbba78f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかそ - 面白すぎて一気読みしちゃいました、、、！毎回毎回、次のお話に進む瞬間が楽しくて仕方がなかったので、更新停止中の文字を見たときは動き止まりました笑笑続き土下座待機してます！無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2023年4月12日 17時) (レス) @page13 id: 515339af0b (このIDを非表示/違反報告)
鈴乃ちひろ(プロフ) - äöüëÿさん» コメントありがとうございます。面白いだなんて、そんな、めちゃんこ嬉しいです…！！これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします。 (2023年1月15日 21時) (レス) id: bd08e2bf01 (このIDを非表示/違反報告)
äöüëÿ - すみません「ください」が「くでさい」に、、、、 (2023年1月11日 18時) (レス) @page13 id: b4769954a9 (このIDを非表示/違反報告)
äöüëÿ - とても面白いです。。これからも頑張ってくでさい☺︎ (2023年1月11日 18時) (レス) @page13 id: b4769954a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴乃ちひろ | 作成日時：2023年1月5日 16時
