魔王の一人娘になりまして。【オリジナル】

地球の話 ページ16

休みを手にいれたことだし、やることはただ一つ！



　元の世界へ帰る手がかりを掴むこと。



　アルドにそれとな〜く「ここじゃない別の世界ってあるのかな〜」とか言ってみたけど、「……頭がおかしくなったんですか？」と言われたので他人に聞くのは断念した。




　この国とは別に『人間の国』があることはわかったけど、この世界は『地球』じゃないみたいで、言語も国名も全て聞き覚えがなかった。



　うぅ……難しいことはもういいや。




　とりあえず、家族に会いたいし、もとの体に戻りたい。
　

　そのための手がかりはとりあえず、『レティシアの母親』だけ。




　この……亡くなっているお母さんなら、きっと何かを知っていたんだ。
　地球のこと、とか。


　そこで私が目をつけたのは飾り棚に飾られていた手帳。




　あれになら何か書かれているかもしれない。



　それで……その手帳を手にいれるために越えなくちゃいけない難関が二つ。


　パパの許可を得て手帳を取り出すこと。
　アルドを連れてエメラルド宮に行くこと。



　アルド、あれから休みの日でも私にぴったりついてきて、怪我をしないように色々先回りしてくれたりするの。



　難しいかもしれないけど、アルドには私が他の世界から来たっていうことを納得してほしい……し、天才アルドがいれば調べるのがぐっと楽になるだろう。




「……アルド、聞いてほしいことがあるの。真面目な話なんだけど」

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