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〜七〜 ページ9
「あ、沖田隊長、さっき旦那が隊長を…ってちょっとぉ!?」
ザキが俺へ声を掛けてきたが其れ処ではなかった。
ただただ、この顔を見られたくなかった。
ただただ、胸が苦しくてたまらなかった。
部屋へ着くと、俺はへなへなと座り込み、
胸を押さえ付けた。
「何なんでぃ…これ…。」
あの姐さんの笑顔を俺以外に見せることが許せなく思った。
姐さんは商人。
そんなの当たり前の筈なのに。
コンコンと誰かが戸を叩く。
「総悟?大丈夫か?」
心配したような声が聞こえた。
「…すいやせん。近藤さん。今は来ないでくだせぇ。」
必死で声を変え、伝える。
「…わかった。落ち着いたら呼んでくれ。」
少し暖かくなった近藤さんの声が聞こえた後、足音が遠ざかっていった。
俺は座り込んだまま、ぼうっとしていた。
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作者名:赤珠(仮) | 作者ホームページ:http://flower1218
作成日時:2019年1月10日 23時