うみとゆき -tkin- (ページ25)

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雄也side

大｢そんなの高木だけじゃないでしょ｣

ふと、有岡くんが落とした視線に
自分の簡単な言葉がなにか彼の心に
障ってしまったのかと一瞬不安になった。

大｢デビューする前も、してからも
伊野ちゃんずっと俺の隣に居たからさぁ、

最初は高木と伊野ちゃんが仲良くなったの
本当に嬉しかったのに

なんか寂しいなって思う時もあって｣

雄｢…そうだったんだ｣

そんなの俺は俺で、伊野尾くんは
ノリで俺とつるんでる気がするのに。

あの時、歌番組の細いステージで
伊野尾くんが落ちそうになったときだって

慌てて支えたのは有岡くんで、
そのあと俺が身体を引き寄せても

伊野尾くんはずっと、有岡くんの方見て
『危なかったぁ──』って
肩を揺らしていつもの変な笑い方して。

そんないつもの気まぐれに、
不安になるのは俺だけじゃなかったってこと。

雄｢ごめん、俺自分のことしか考えてなくて｣

大｢なんでお前が謝るんだよ笑

伊野ちゃんが右へ左へ、気分ごとに相手を
変えるのはもう伊野ちゃんの性格でしょ？

別に間違ってることじゃないから
否定も出来ないし、…高木だって。｣

雄｢え？｣

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