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大貴side





なんとなく放っとけなくて残ってたのは
純粋に伊野ちゃんが心配だと思ったからなのか、

当たり前みたいに伊野ちゃんを支える
高木に少しだけ嫉妬したからなのか…





たぶん今の気持ちはその両方だ。





大「俺も手伝うよ。」





最初に助けたのは俺なのに、
なんで伊野ちゃんは高木なんだよって

嫉妬してるみたいなこんな感情、
なくなっちゃえばいいのに。





それなのに、高木は俺の言葉に
嬉しそうな顔して





雄「ありがと、有岡くんっ」





なんて





…俺がどうしてもお前を嫌いになれない理由、
その鈍感な笑顔なんだ、きっと。





大「ほら、伊野ちゃんしっかり歩いて!」





慧「ふぁ〜」





返事してるのか、あくびしてんのか。





俺と高木に身体を預けて
ふらふら危なっかしい伊野尾ちゃん。





大「ふふ、」





伊野ちゃんはいつもそうなんだね。





何も考えてないフリをして、
高木や俺の間をふらふら揺れて。





俺が船舶の免許取りたいって言えば
「大ちゃんには無理だよ」って笑って

高木が筋トレし出したら
「おれも一緒にする!」って隣で鍛えだす。





どっちが好き?って聞いたらきっと
どっちも好きー、って眠そうな目をして
答えるんだろうけど、





地上波で意地でも脱がなかった伊野ちゃんが
割れた腹筋で堂々と風呂に入ってんの見たら

その言葉も本当かどうか疑っちゃうね。





.

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作者名:Jasper | 作成日時:2019年3月15日 13時

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