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慧side






高木が誘うから仕方なく来たつもりだったのに、
いつの間にか俺まで楽しくなってるの

でもこうやって高木のペースに
巻き込まれるのも悪くない。





慧「たかぎー、

……ありがとね、いつも」





俺は可愛くないから、優しい言葉を
そのまま伝えることが出来ないのって



さらさらと押し寄せる波に
視線を落として小さくそう、呟けば。





雄「なんか伊野尾くんがそういうの
言ってるとすごい違和感」





慧「何、いつも俺が無愛想みたいな…」





雄「いや、そんなつもりじゃ…


俺の方こそ、伊野尾くんに感謝してるよ?


俺が勝手に伊野尾くん誘って、
それでもいつも付き合ってくれるから」





ほら、あいつバカだから
そのまんま勘違いしてんじゃん。





俺 " そんなことないよ "って
優しく言えるような人間じゃないのに。





慧「…たかぎのばか、」





ぽかぽか、高木を叩きながら
そう小さく呟いた。





雄「…どうしたの、」





戸惑う高木に、俺だって自分が
分かんないんだよって

でも俺をそうしたのは高木だって





すぐに高木のせいにしちゃう俺を
高木はそっと抱き締めてくれた。





雄「伊野尾くん、」





.

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作者名:Jasper | 作成日時:2019年3月15日 13時

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