酔いｶﾚ。短編集

003. ページ3

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『……ス…』




「聞こえなーい。」




『キス。…したい。』




「ははっ、顔真っ赤。」




『いじわる…』



「Aのせいでしょ？」




玄樹がソファーに座って
私を、玄樹の膝の上に対面式で座らせる。



『恥ずかし…』



「なに？今さら。」



「早く、Aからするんだよ？ちゅー。」



玄樹を見下ろす形になってて
なんか変な気分。



これ以上、怒らせたくなくて
くちびるを重ねる。


すぐ離れると、玄樹に睨まれる。



「ふざけてんの？」



「もう一回。」



さっきよりも、長めに口付ける。




「焦らし上手なんだね？」




そう言って、後頭部を抑えられ
片方の手が腰にまわる。



唇が重なると、すぐに舌が入って
絡みつく。




何度も何度も、お互いの唾液が入り混じる。




『んっ、…はぁ、』




腰にまわってた手が、服を捲り上げ
身体のラインを上下になぞるように撫でる。




お互いの唇を銀の糸が繋ぐ。



「やばいね、興奮する」



『やっ、げん…き…』



手は止まることを知らず、
どんどん上に上がる。

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