酔いｶﾚ。短編集

Genki.I ページ1

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私には、可愛い彼氏がいます。



いつも、遅くまで仕事で
今日は、特別に遅い。



もう、眠い…。




ピンポーン。



急になったインターホンに肩をすくめる。




あれ？鍵かけちゃったのかな。




玄関を開けると



同僚の勇太くんに支えられた玄樹。



一気に目がさめる。




「ごめん、岩橋をよろしく。」





『あ、うん。』




ここまで、酔うことなかったのに。





『玄樹？大丈夫？』




「おっけーおっけー、僕、げんきー！」





全然、おっけーじゃない。




とりあえず、勇太くんにも支えてもらって
玄樹をソファーに寝かせる。




『ありがとう。勇太くん』



「おう。またな。」



そう言って、帰る勇太くん。



『玄樹…だいじょ…』




言い終わる前に腕を引かれる。

バランスを崩せば、玄樹の虜。





・





「神宮寺さー、元カノが忘れられないんだって。」


急に冷静になった玄樹が
そう呟く。



抱きしめる腕に力が入るのがわかる。



『…へ？』




「Aのことでしょ。」

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