永瀬くん16歳。

009. ページ9

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『ベッド行こう？』



「…いや…や…」



寝ぼけながら話す。


少し掠れてて妙に色っぽい。




『怪我しちゃうからさ？言うこと聞いて？』



小さく頷いて、立ち上がる廉くん。





懐かしいな、この感じ。





ベッドに入ると、すぐに寝た廉くん。





子供の頃は可愛らしい顔だったけど
今では完全に男性の顔つき。




長い睫毛、綺麗な鼻、柔らかい唇
確実にイケメンの部類に入る。



廉くんの寝顔を見てたら眠くなってきて
気付いたら意識を失ってた。





朝、起きると廉くんとバッチリ目があう。




「おはよ。」


『…おはよう。』



「俺、なんでここで寝てるん？」



『ソファーから落ちて、怪我しそうだから私が言ったの。』




「あ、そーなんや。」




昨日の素直さが嘘のように冷たい。
あ、寝ぼけてたからか。


『…怒ってるの？』



「だれが？」



『廉くんしかいないでしょ。』



「別に。」




一緒に寝るのを断ったから、怒ってる。
理由はわかる。
でも、私が謝らなきゃいけない理由は無い。



『ならいいけ……』



私が言い終わる前に、寝室から出ていく。



なにあの態度？！反抗期？

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