愛してると言えない【HQ】 (ページ7)

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第五十六話ページ7

その日の放課後、私とリエーフは2人で体育館へ向かった。

《ガラガラッ！》

扉を開けると一斉に注目を浴びた。

アップをしてたのか、皆が床でストレッチをしていて座った状態で皆に見られた。

なんか…デジャヴ？

「黒尾さん！マネ連れてきました！！」

「ほんとに連れてくるとは思わなかったな…。
お疲れリエーフ…ってA！？」

「どうも鉄朗さん、臨時マネージャー頼まれました。」

私が言うと鉄朗さんはリエーフをガン見していた。

目つき怖っ。

いや、そんなに見たら可哀想だよ？

「同じクラスのヤツって言ってたよな？」

「はい！！」

「何でもっと早く勧誘してなかったんだよ！！
まだ女バレに取られてなかったのか…安心したわ。」

…へ？

女バレが何故そこで出てくる？

「合同練習した日からマネージャーしてくんねぇーかなーとは思ってたんだよ。けど、しょっちゅう合同練習の時いるからもう女バレ入ったのかと思ってたわ。」

あー、やっぱり千尋の言ってたことって間違ってなかったんだ。

「まぁ、取り敢えず入れ。」

体育館ばきに履き替えて、私とリエーフは中へ入った。

「皆集合！」

鉄朗さんの一言で部員がぞろぞろ集まり出した。

うひゃー…でかっ…い。

「おい、リエーフお前遅刻とはいい度胸してんじゃねぇーか。」

「ストップストップ夜久、連れてきたから遅れただけだ。」

「誰を？」

私のこと見えてないのかな？

…あ、そりゃそうか。

リエーフの後ろに私いるんだから。

見えるわけがないや。

私はリエーフの後ろから顔を出した。

「どうも。」

「えっ…赤葦さん！？あれ、女バレじゃ…。」

あ、やっぱり私が助っ人だって知らないんだ。

「私帰宅部です。」

「えっ、そうなの！？あ、それでうちに？そっかそっか、助かったよありがとう！」

なんか自己完結凄いな…？

把握が済んだところで、私は自己紹介をして臨時だが、音駒高校男子バレー部の女子マネージャーとなった。