第134話 ページ48
.
吉原に着き一番先に潜入が決まったのは炭治郎だった。
"ときと屋"にて須磨さんの情報を探るべく、他に鬼が居ないかも調べることに。
「ま、待って待って…お、お、俺"荻本屋"がいいです！"京極屋"ってその…あれでしょ！鬼居るんでしょ!?」
「うるせえ。てめぇの面が悪ィから売れねえんだろうが」
『大丈夫だよ善逸。"京極屋"になっても私一緒に行くし…ちゃんと守るから』
「ううっ…Aちゃあん…！やっぱり君は天使だ…！」
普通逆だろ。と言わんばかりの顔をした伊之助と天元さん。
4人で"荻本屋"へと向かっていれば、伊之助が人混みを見つけた。
「あー、ありゃ花魁道中だな。"ときと屋"の鯉夏花魁だ」
『(あ……)』
隙間から見えた鯉夏花魁。
…相変わらず綺麗だな…。
思わず見惚れていれば、パチッと目が合った気がして。
『(やばい…)』
「……」
すぐに目を逸らすもどこなく感じる視線。だが、"荻本屋"の遣手という女性が入ってきたため、丁度見えなくなった。
「旦那、そっちの子はダメなのかい？」
『！』
「あぁ、コイツは違うので」
「そりゃ残念。じゃ、こっちの子は貰うわよ」
達者でな。と、アッサリと伊之助を見送った天元さんは、ジト目で善逸を見る。
『……天元さん、京極屋へ行きましょう』
「………はぁぁ」
「おいなんだよその溜息!!」
「てめえは上官への態度をもっと慎みやがれ!!」
＊ ＊ ＊
広い座敷で、数人の遊女はべんべん♪と三味線を奏で、その向かいでまた別の遊女は男と話したり、芸を魅せたり、酌を注いだりしていた。
無論、天使のような可愛らしさのAちゃんは…
「君可愛らしいね。新しく入った子だとは聞いたけど…随分慣れてるね？」
『あはは…ありがとうございます。これでも緊張しているんですよ…』
「ああ、すまない。存外初なのかな？」
「(Aぢゃあん…!!)」
男がAちゃんの手に触れると、優しく微笑んでいた。
…え、なにこれ？なんの拷問？何で俺目の前で好きな子が見知らぬ男と話してるのを見なきゃいけないの？
「(くっっっっそ…！これも全部あの派手柱のせい…！)」
自分の怒りがそのまま三味線へと伝わると、どことなく自分へ視線が集まった気がした。
…目立つのは勘弁なんだけどな…。
「(まあでも、Aちゃんも俺の事見てるし…得した気分…！)」
『(善逸凄いなあ…さすが耳良いだけあるなあ…)』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1466人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月花 - 善逸との絡み入れて欲しいです (2020年1月23日 7時) (
レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 大正コソコソ話！夢主は鬼殺隊に入り始めた頃任務がキツくて来世は隠に入ろっかなと思ったらしいよ (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 星廻さん» コメントありがとうございます！！(*´-`*) シンプル！笑 嬉しいです(*´`) (2019年10月19日 0時) (レス) id: 3900fac987 (このIDを非表示/違反報告)
星廻 - すきです！ (2019年10月18日 23時) (レス) id: 345c689636 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 廻那さん» コメントありがとうございます！！更新頑張っていきます！（*＾＾*）ああああ、ご指摘ありがとうございます（ ; ; ）すみません（ ; ; ）すぐ訂正します（ ; ; ） (2019年8月10日 1時) (レス) id: 81b06921bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たくあん | 作成日時：2019年7月13日 18時
