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第113話 ページ24

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「着きました」



そう言って目隠しを取られ、ありがとうございます。とお礼を言えばすぐにどこかへ行った隠の人。



『(ここが…)』

「…いこう」



炭治郎について歩いていくと、ある部屋の前で止まった。



「煉獄さん、入って大丈夫ですか?」



炭治郎がそう言うと、ああ!と大きな声が返ってきた。



「A、開けてくれ」

『うん…』



失礼します…と襖を開ければ、ぎゅっと抱き締められる感覚。

…えっ、今、一瞬でこっちきた?え?



「A…」

『!』

「よかった…生きていてくれて…よかった…!」

『…"煉獄さん"…』



そっと私も背中に手を回し、ぽんぽん、と撫でると、ビクリと肩が揺れた。



「…君は、記憶がなくても変わらないな」



そう言って、腕を離すと大きくて暖かい手が私の両頬を包む。



「うむ!相変わらず綺麗だ!」

『は…え…!?』



ニコニコとストレートに言う煉獄さんに思わず赤面していると、そういう反応も変わらない。と優しく頭を撫でる煉獄さん。



『(恥ずかしい…でも、何だろう……)』



…泣きそうなくらい、嬉しい。

この人の声が、温もりが、何もかもが、触れられている事がとてつもなく愛おしくてたまらない。



『うっ…ぐすっ…』

「Aちゃん!?煉獄さん!Aちゃん!!泣いてます!!!!」

「善逸、そんなに声を張らなくても…」

「す、すまない!記憶がないんだったな!一方的に触れてしまって申し訳ない!!」

『あ、いえ…違います…』



涙を流しながら、私はそっと煉獄さんの頬に触れた。



『生きてる……』

「!!」

『よかった…よかった…!!』



後々思い返してみれば、記憶がないはずなのに、どうしてああ言ったのかわからなかった。

でも、その時は、本能が私を動かしたのだ。



「…全く…君はどんな時でも、己より他人だな……!げほっ…」

「!煉獄さん!」

「大丈夫ですか!」



少し咳き込む煉獄さんに、背中をさすってあげれば、すまない…とやんわりと手を退けられる。



「少し興奮してしまった。大人しくせねばな!」

「そうですよ、まだ無理しないで下さい…」

「ああ!ありがとう竈門少年!」

『…いつもこの部屋で過ごしてらっしゃるのですか?』

「うむ。藤の花を見ながら、空を見ながら…Aの帰りをずっと待っていた」



布団に入り、私を見上げると太陽のように笑う煉獄さん。



「おかえり」



たった一言。じんわりと、私の心が満たされていく感じがした。

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月花 - 善逸との絡み入れて欲しいです (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 大正コソコソ話!夢主は鬼殺隊に入り始めた頃任務がキツくて来世は隠に入ろっかなと思ったらしいよ (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 星廻さん» コメントありがとうございます!!(*´-`*) シンプル!笑 嬉しいです(*´`) (2019年10月19日 0時) (レス) id: 3900fac987 (このIDを非表示/違反報告)
星廻 - すきです! (2019年10月18日 23時) (レス) id: 345c689636 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 廻那さん» コメントありがとうございます!!更新頑張っていきます!(*^^*)ああああ、ご指摘ありがとうございます( ; ; )すみません( ; ; )すぐ訂正します( ; ; ) (2019年8月10日 1時) (レス) id: 81b06921bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年7月13日 18時

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