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第120話 ページ33

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『はぁっ…はぁ…』

「…ねえ、まだやるのお?」

『はぁっ…ゲホッ…』

「A…ちゃん…!」

『ぜんいつ…動かないで…!』

「バカね。動かせるわけないでしょ」



辛うじて意識のある善逸は鬼の足元で、見動きが取れなくなった私は、ひたすら鬼の攻撃を受けるだけだった。



「…回復の速度上がってきてない?」

「ええ?そう?…なに、もう飽きたの矢梛」

「うん。飽きた。もう殺しちゃお」



フッと矢を出せば、ぎゅっと握りしめ矢先を足元の善逸へと向ける。



「まずはこっちから」

『やめろ…!』



拘束から逃れようと力を込めると、ググッと逆に力を込められる。



「ああ、じっとしてないと。四肢がもげるわよ」

『やめろ…!!』

「じゃあねえ」

『やめろ!!!!』

「大丈夫。そう喚かなくてもあんたも同じとこに行けるから」

『やめろぉおお!!!!』

「ばいばあい」



プツリ…

その瞬間、自分の中の何かが切れた気がして。

そこで意識を失った。



* * *



「A…ちゃん…?」



Aちゃんの必死な声が聞こえて、ぼんやりとしていた意識が覚醒する。



「な、なに…あいつ…!?」

「この感じ…やばそうだよお…!」

『ハァ…ハァ…!!』



息を切らしながらゆらりと立ち上がる彼女の手足は血塗れになっていた。

ゆっくりと顔を上げれば、彼女は薄らと笑っていた。



「(あれは…本当に…Aちゃん、か…?)」



いつも纏めていた綺麗な髪は紐が解けて乱れ、綺麗な黒曜の瞳は、藤色がかかったくすんだ色になっていて、瞳孔は大きく開かれている。



『…氷の…呼吸……漆ノ型…氷瀑…』



ドォン!と技を出した瞬間、飛び出した彼女は日輪刀を投げ、髪の毛を操る鬼へと飛びかかった。



「ぎゃあ!なに!離せ!」

『ハァ…ハァ…!』

「くそ!死ね…!!があっ!」

「蛇樂!」



Aちゃんは、鬼の口へ血だらけの自分の腕を突っ込むと、グッと力を込めた。

すると、



「!ぐっ…かっは…!は、なせ…!」

『フーッ…フーッ…!!』

「は…なァ…ァ…アァ…ギャアア!!」

「蛇樂!!」



苦しみながら藻掻く鬼は、徐々に身体が塵になっていく。

…待て…これは何だ…何が起きてる…?



「くそ…よくも蛇樂を…!」

『……ハッ…!』



口角を上げ楽しそうに笑った彼女に、思わずゾクリとした。



『…ハァ…マダ…遊ぶ…ン…でしょ…!』

「ーーっ!」

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月花 - 善逸との絡み入れて欲しいです (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 大正コソコソ話!夢主は鬼殺隊に入り始めた頃任務がキツくて来世は隠に入ろっかなと思ったらしいよ (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 星廻さん» コメントありがとうございます!!(*´-`*) シンプル!笑 嬉しいです(*´`) (2019年10月19日 0時) (レス) id: 3900fac987 (このIDを非表示/違反報告)
星廻 - すきです! (2019年10月18日 23時) (レス) id: 345c689636 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 廻那さん» コメントありがとうございます!!更新頑張っていきます!(*^^*)ああああ、ご指摘ありがとうございます( ; ; )すみません( ; ; )すぐ訂正します( ; ; ) (2019年8月10日 1時) (レス) id: 81b06921bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年7月13日 18時

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