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第21話 ページ23

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「ぐっ…!(ギリギリ…!)」

『くそ!(浅かった…!)』



少年が教えてくれた、"壁に居るよ"と。

その言葉通り、壁を斬れば鬼が姿を現した。

…この家の一部と一体化出来るのか…。また戻る前に仕留めなきゃ…!



『(上げろ…体温を、心拍数を、落ち着いて…負担にならないように…)』

「もういいよ…この手で殺してやる…」

「おねえちゃん!」

『(大丈夫。頭も視界もクリアだ。見える)

…氷の呼吸 参ノ型 氷釈』

「!!」



スパン…と頸を斬れば、うう…と呻き声を上げる鬼。



「くそ、くそお!くそお!!お前も、道ずれに!」

『!かはっ!』



…棚や机が、私に目掛けて…!



『(痛い!いや、シンプルに痛い!くそ!技でなんとか!)…!』



少年にも家具が飛んでいき、彼を庇うように立てば、僕は大丈夫!と言う少年。



『ダメだよ、危ないよ』

「僕は当たらない!」

『大丈夫。ちゃんと守る』



片手でギュッと抱きしめ、全身に息を送る。



『氷の呼吸 壱ノ型 氷雨』



ドオォオン!!



『(あ、やっっば…煉獄さん居るのに…!)』

「お姉ちゃん!逃げないと!」

『うん!』



手を取り走り出せば、ふわりと手の感触がなくなった。



「…"生きてない僕を、助けてくれてありがとう"」

『!…こちらこそありがとう、助かったよ』



家屋から出て行けば、煉獄さんは既に外に出ていた。



『煉獄さん!よかった!』

「A!君もな!…にしても、凄いな!建物ごと破壊してしまうとは!」

『あッ、いえ…すみませんッ…』

「うむ!でも鬼は倒せたのだろう?」

『勿論…!…って、煉獄さん!怪我が!』

「む?あぁ、これくらい平気だ。それよりAの方が…『ダメですよ!』

『煉獄さん!身体は大切にしないとダメです!』



…ヒヤヒヤしてしまう。私は、彼の行く末を知っているから。

だから、自分をもっと大切にしてほしいと、わかってほしいのだ。

テキパキと持っていた薬で手当てを済ませ、ふぅ、と一息つけば、A。と名前を呼ばれる。



『?はい…ん、』

「君の方が随分怪我をしている。薬を貸してくれ」



頬の傷を撫でるように手を添える煉獄さんに、思わず目を逸らして、お願いします。と言えば、再び名前を呼ばれる。



「何故目を逸らす」

『えっ?いや、その、』

「少し顔も赤い。技を使いすぎたか?」



と、額を合わせようとする煉獄さんの顔は妙に…。



『(い、いや?違う…よな?純粋に心配してくれてるんだよな…?)』

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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時

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