8話 ページ10
色んなside
木舌「捕ま、え、た………ｾﾞｪｾﾞｪ」
少「捕まっちゃった」
鬼の手は久しぶりだった。
爪が邪魔で、何度も少女を捕まえるのに苦労した。
下手したら傷つけてしまう。
少女はくるりと鬼と向き合った。
少「鬼さん。私の事。覚えてる？」
木「覚えてるよ。Aちゃん。」
お互いが儚く笑う。
少「゛今 ゛の私は、ネックレスを渡せば、すぐに貴方達についていくよ。だけど、他の私の説得は厳しいかも」
木「他の………君は、救われたの？」
木舌は目を丸くした。
少「私は、鬼さんと会っていた時代の私だから。鬼さんともう一度会うのが未練。だから、私は救われたよ」
少女は満面の笑みを向ける。
木舌は、目頭が熱くなりそれを誤魔化す様に少女を強く抱き締めた。
木「守れなくてごめんね。助けられなくてごめんね。痛かったよね。辛かったよね」
掠れた声で、大柄の鬼は言う。まるで子供のように
少女は、首もとにある鬼の頭を撫でた。
少「もういいよ。そろそろ後悔するのには疲れたでしょう？
罪滅ぼしがしたいって言うなら、記憶を思い出す前の今の私を大事にしてね」
少女はそう言うと消えた。
それと同時に空間が歪み、いつの間にかもとの場所に戻っていた。
……………………
カチンッゴーンッゴーン
どこからか鐘の音が響く。
すると、少女は斬島を追いかけ回すのをやめた。
斬「どうやら、終わったようだな。」
息を乱しながら、少女から逃げ切った斬島。
少女は、力無く座り込んだ。
斬島は、少女に近づく。
少「鬼さんは、人間が嫌い？」
斬「人間？いや、別に。」
少「そっか…あの鬼さんは人間を嫌いになっちゃったのかな？」
亡者のネックレスに触れたときにに見た。木舌との思い出。
おそらく木舌のことを言っているのだろう。
斬「鬼は非情な生き物だ。だが、大切なものなら別だ。何が何でも守ろうとする。」
少「何が何でも？」
斬島の言葉に少女は反応し、自嘲気味の笑みを浮かべた。
少「なら、あの鬼さんにとって私は大事じゃなかったんだ。」
赤い目から涙が落ちる。
斬島は、少しそれに驚いた。
亡者達の記憶を思い出す。
その時の木舌は決して嫌ってなどいなかった。
むしろ………
斬「大事だったんだろう。だから離れた。時分といたら不幸になるから」
自分と重ねて斬島は少女に向かって言う
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96(くろ)ちゃん - お疲れ様です頑張ってください! (2016年6月2日 19時) (
レス) id: 785cd0467a (このIDを非表示/違反報告)
美味トマト(プロフ) - 目玉入れ機ポロリエロ舌。略して、目玉ポロリエロ舌(略せてない。)面白いです！更新頑張ってください！！ (2016年5月18日 14時) (レス) id: 8ab1a19f8b (このIDを非表示/違反報告)
博麗の巫女さん - ポロリ(物理)ｗ凄いあだ名がｗ更新頑張ってください！ｗ (2016年5月14日 14時) (レス) id: 964f89e669 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - シアンさん» 木舌に絡まれたい人生でした（ﾊﾞﾀﾝｯ 斬島は常に無表情だからセコムになったら何か凄そうですよねwwwコメントありがとうございます！ (2016年5月9日 22時) (レス) id: 078f272f4f (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 隠れセコム斬島ww木舌に絡まれるとか…くそう！羨ましい← (2016年5月8日 18時) (レス) id: 734e52caff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおい | 作成日時：2016年4月23日 18時
