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Aside
坂「あーー!ひっさしぶりやーっ!!!」
今、私は大阪に居る…
いや、なんでこうなった!?
あの日、病室で志麻さんの言った一言「Aちゃんも連れてけばええんとちゃう?」って言う爆弾発言からか。本当に実行に移すとは…
坂「A!!ここの場所、一緒に歩いたことあるんやで!!」
前を歩く悠はとっても楽しそう…私とは正反対に←
貴「……大阪まで連れてこられたけど、悠がライブやってる間私なんにもすること無くないですか?」
右足の骨折は、まだ松葉杖無しでは歩けない。そう遠くに行くことも出来ないだろう。だからと言って客としてライブを見ようにもチケットが無い
坂「控え室に居ればええんとちゃう?」
あっけからんと、それ以外にどうするん?みたいな目で見てくる
貴「私、関係者じゃ無いですよ」
坂「俺の妹やん」
その言葉に引っかかる。それは「私」じゃ無くて、「A」の事だ。記憶喪失する前のAが悠の妹であって、私ではない
普通の人なら、記憶喪失しても家族だと変わらないと思うかもしれないけど、私はそうは思わない
血の繋がりが無くても家族な人たちはいるけど、血の繋がりがあっても家族じゃない人たちもいる。つまり言いたい事は重要なのは過ごしてきた時間
例えばの話、記憶喪失する前の私のクローンを作ったとしよう。持ってる記憶も全て同じ。どちらも私
どちらかを選べと言われたら、選ばれるのはオリジナルの私だろう。同じ記憶を持っていても、偽物のクローンは選ばれない
記憶喪失する前のAは同じ時間を過ごしたオリジナル。記憶喪失した私は……偽物だ
実際のところ、悠と初めてあった時懐かしいなんて微塵も感じなかった
坂「………A?どうしたん?」
貴「なんでも無いですよ?ステージ裏とかから見れるんですか?」
私は、ニコッと笑っていつも通りに振舞った。悠さんは、一瞬困った表情をしてから、多分大丈夫やと思うよー!と言ってから そろそろホテルに戻ろっか。と言って来た道を引き返して行った
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星夜 - 普通の本とかでもそうですが、小説で泣いたのは初めてでした。夢主さんの言葉1つひとつが刺さって感動しました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年7月25日 3時) (レス) id: fc51e2690a (このIDを非表示/違反報告)
どこかにいる人 - はじめて小説で泣きました。 更新するのは、作者さんの自由です! 自分のしたいようにしていいと思います! 上からですいません、 これからも頑張ってください? (2020年6月29日 21時) (レス) id: de26dda9b0 (このIDを非表示/違反報告)
M,N - めっちゃ神作じゃないですか!あれ、自然と涙が(( (2020年4月14日 21時) (レス) id: 904654b86c (このIDを非表示/違反報告)
M,N - めっちゃ神作じゃないですか! (2020年4月14日 21時) (レス) id: 904654b86c (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - すごい、小説でこんなに泣いたの初めてかもしれない。号泣しちゃったじゃないですかどうしてくれるんですか() 、神作御馳走様でした。 (2018年12月27日 2時) (レス) id: d20ce6748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2017年9月9日 0時