五十五戦目 ページ6
・
・
・
ゾム視点
皆の視線を集め妖しく笑う。
幼さが残る容姿のどこから出ているのか妖艶さを匂わせる目の前の女。
ええなぁ、こんな女初めてや。
「ほんま自分おもろいわぁ、なぁ。手合わせしようや」
『何がどうなってそうなったの？』
「ええやんええやん、遊んでーや」
「だからAは怪我しとるってば！安静にしてなさい！」
俺のワガママを見兼ねたエーミールから注意され、Aが怪我をしていることを思い出し、大袈裟に眉が下がった俺に申し訳なさそうにする彼女。
『ごめんね、ゾム…治って私のやる気が出たら、ね？』
「あ！じゃあ持ってた武器見してや。俺のも見せたるからさっ」
『その目は…逃がしてはくれないよね？』
「当たり前やん、ほらっ、行くで」
『わあああ！』
Aの気が変わらない内に彼女を担ぎ、他の奴らに取られへん様に牽制を入れてから食堂を出た。
後ろからトントンの制止の声が聞こえたけど離してやるもんか、やっと独り占めできるんやから。
〇△□
着いた先は俺の部屋。
目の前には目を輝かせる1人の少女。
『いっぱい武器がある！あれ、うちの国には無かったやつだ！！ゾム、降ろして！』
「はいはいっと…、キャラ変わりすぎちゃう？」
部屋に入るなり、俺の部屋に飾られた銃やらナイフやらの武器を見てバタバタと暴れだした彼女を降ろしてやると忙しなく部屋を駆け回るA。
触ってもいいかと無邪気な目で問われるとダメなんて言える訳もなく、了承してやると初めてオモチャを買ってもらった子供の様にはしゃぎながら何のためらいもなく窓の外に発砲しだした。
「え！？ちょちょ、何してん！？」
『あ〜、返してよ！』
「あかんあかん、これは没収や」
『ゾムのケチ！』
その後すぐ我に返ったのか少し落ち着いたAは、戦闘は好きではないが武器オタクだと恥じらいながらも話してくれ、やっぱり同じタイプの人間なんだと親近感が湧いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 741人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - もゆ.さん» ありがとうございます！！とても嬉しいお言葉で感激中です！！更新が遅すぎて申し訳ないです、ゆっくりですが完結まで長い目で見守っていただけると幸いです！ (2018年8月15日 23時) (
レス) id: 00c782a298 (このIDを非表示/違反報告)
もゆ.(プロフ) - 葵さんはじめまして。昨日こちらの作品を目にしてから、読みやすく素敵なストーリーに惹かれて一気に続編まで読みきってしまいました。オチがどちらにせよ、みんなに愛されるお話が大好きなので本当に幸せです:)お忙しいとは思われますが、更新待っています！ (2018年8月9日 9時) (レス) id: 99d3bd3032 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - まふさん» うわあああ！！嬉しいですありがとうございますううう！！！ (2017年10月22日 18時) (レス) id: 9742626405 (このIDを非表示/違反報告)
まふ - 更新頑張って下さい!!最高ですぅぅぅ (2017年10月21日 15時) (レス) id: 310be45221 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - のぞみさん» ありがとうございます！！！うえええ、嬉しいですありがとうございますww更新頑張ります！ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 9742626405 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵 | 作成日時：2017年10月9日 12時
