【wrwrd！】２度目の人生を我々と。 (ページ31)

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三十一戦目ページ31

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私の長い長い話を皆さん嫌な顔一つせず、聞いてくれた。

『ぶっちゃけると、私の目的はグルッペン様の暗殺でした。』
「ほう、おもしろい」
『道に迷った女に成りすまし、我々国に入り込む作戦だったのです』
「その前にうちの大ちゃんがやっちゃったと」
「ごめんて」

でもそれが私にとっては大切な転機だったのだ。

『キズは痛みますが、感謝しています。私は撃たれた結果、もうそのまま自害しようと思っていました。国に戻っても幸せなんてないので』
「なんでなん？女の子で強いとか待遇良かったんちゃうん？」

エーミール様の言葉に首を横に振る。

『いえ、その逆です。女で抵抗出来ない事を良いことに、私の扱いは良いものではなかったのです。休みも与えられず、家事裁縫作法テーブルマナーなど、有りと有らゆる知識を詰め込まれました。』

『両親に褒めてもらった自慢の髪は無造作に切られました』

『若い女だったからですかね、汚い欲の捌け口にもされました』

記憶が蘇る。
うまく喋れているだろうか、声が震えていないだろうか。

『逆らえば、殴られました。タバコの火も押し付けられました。刃物も出てきて…従うしか…なかったのです』

上の服を脱いで私は身体のキズを見せた。

『これが、証拠です…お風呂で沢山洗っても取れないんです…いっぱいいっぱい擦っても…』
「A、もういい」
『グルッペン様…』

いつの間に私の目の前にいたグルッペン様は私の話の腰を折り、優しく上の服を着せ直してくれた。

「もういい、わかったから」
『私は、ずっと…怖かったんです…いつまでこの恐怖と苦しさが、続くんだろうって…！！死んでしまいたいって…！』
「辛かったな、よく耐えたな」

グルッペン様は優しく抱き締めてそう言ってくれた。
私は今まで耐えてきた事が認められた気がしてグルッペン様の胸の中でただ泣きじゃくる事しか出来なかった。