【wrwrd！】２度目の人生を我々と。 (ページ27)

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二十七戦目ページ27

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ペンダントを見た瞬間ビックリして止まったのであろう涙がまた彼女の瞳から零れ落ちる。
女だと分かった今、泣いている姿すら綺麗なんて思うなんて現金な奴やな、俺は。

『ゾム、様…なぜ…』
「やっぱりこれ、お前のやねんな？」
『は、はい…！母の形見なんです。あぁ、良かった…っ！！ありがとうございますっ！！』

ペンダントを彼女に渡してやると小さいペンダントを抱きしめるように握りしめている。何度も何度もありがとうございますと呟く彼女の前にしゃがみ込む。

「ごめんな、グルッペンに調査頼まれた時に見つけて拾っといたんや。不安にさせてもうたな」
『いえ、私の不注意のせいで…っ、すみませっ』

涙が止まらない彼女は嗚咽を漏らしながら喋る。
頭を撫でてやり落ち着くように諭す。

「ごめんやけど、中身見してもろたで」
『…っ、あれは妹で…っ！！』
「おるのは弟じゃなかったん？お得意の嘘、へたくそになってもーてるで？？」

やってしまったと言わんばかりに彼女は口元に手を覆った。テンパり過ぎて自分でゆーた嘘が何かわからんくなってもーとる。

こんなことしたないんやけど…。

俺は腰のハンドガンを手に取り、彼女の頭に突きつけた。

「おい、ゾムっ！なにしとんねん！」
『……っ！』

シャオロンの制止の声が耳に届くが、無視をする。
なにもわからんシャオには悪い話やけど。

銃を突きつけられた彼女は瞳孔が少し開き、その目には恐怖の感情が見受けられる。
ええなぁ、その顔も。絶望に満ちたその顔。

俺の、好きな顔や。
けど、お前のそんな顔は見たくは無かったんやけどな

「なぁ、ファイ。お前は一体何もんや？？」

俺、お前のこと気に入ってたんやけどなあ…。

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