twst短編兼ネタ帳 (ページ7)

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言葉の意味🦊 ページ7

監督生じゃないです🙅😖

私の住むアパートのベランダからは海が見えます。
その海は綺麗か、と問われるとそうでもないですがただただ、だだっ広い海を眺めていると落ち着きます。

カラカラ……

隣の部屋の住民さんがベランダヘ出てきました。
この方はフェローさんといってたまに2人で月明かりに照らされた海を眺めながら会話をします。

『こんばんは、夜遅くまでお疲れ様です。』

フェローさんは遊園地で働いていて、子供もいるらしくて毎日大変そうです。

「貴方がこんな夜遅くまで起きているなんて珍しい。何かありましたか？」
『いえ、今日は目が冴えていて眠れなくて。フェローさんは気遣いが上手で優しいですね。きっと良いキャストさんなんでしょうね。』

フェローさんは本当に優しいです。私が引っ越して来てこの街に慣れていなかった頃、街の案内をしてくれたことをよく覚えています。せっかくのお休みだったでしょうに。

「いえいえ、俺なんてただの下っ端でしていつも旦那には世話を焼かれてますよ。」
『そうなんですか？てっきりすごい人だと思っていました。』

[俺なんて]か、どうしてフェローさんは自分を下げるような言い方をいつもするのでしょうか。
私にとってフェローさんは優しくて、気が効いて、とても手の届かない存在なんですけどね。

『……星が綺麗ですね。』

フェローさんに意味が分かるのかは分からないけれど呟いてみました。
フェローさんは意味が分かっても、分からなくても、きっと私が期待している答えをくれてしまうんでしょうね。

「……海が綺麗ですね。」

少し間が空いた思いもよらない返答に私は驚いてしまいました。
そしてフェローさんの顔を見てみると、少し気恥ずかしそうに、でも少し意地悪そうに、ニタッと笑っていました。
こんな私でも良いのでしょうか。

『その海、一緒に泳ぎますか？』