Ep.5 ページ9
「あぁ〜やっと1週間終わったーーー!
任務は日曜日の午後しか入ってないし、ゆっくり休めるーー.....」
ぐったりと机に突っ伏す碧を心配そうに棘が見ている。
すると、窓の縁に座っていたパンダが首を傾げた。
「任務? 碧って何級なんだ?」
「えーと............なんだっけ。」
思い出せないぃーーと呻く碧にイラッとした真希は、学生証に載ってるだろ!と教えてやった。
「学、生、証....ってこれ?」
ゴソゴソとカバンの中から取り出した碧の学生証には、準一級の印がついていた。
「....オマエ、すげぇーんだナ.....」
「まぁ、あんま無理すんなよ...」
「高菜!」
何故か3人とも今更ながらに碧を見直したらしく、素直に碧のことを褒め、労わってくれた。
「あ、アリガトウゴザイマス。」
褒められ慣れてないのか、碧は頬を仄かに赤く染めて、カタコトのお礼を言った。
「なんだよ、照れてんのか?
可愛いとこもあんじゃんか。」
ニヤリと笑って首に肩を組んでくる真希に、ヤメテクダサイ。と首をフルフルと横に振る。
「やっと1週間終わったことだし、今日はどっか食べに行くか?」
と、パンダが提案する。真希も棘も賛成したようだが、珍しく碧の表情が少し曇った。するとブーっと碧のスマホのバイブレーションが鳴った。
碧はチラリと一瞬だけスマホの画面に目をやってから、
「ごめん、今日はこの後行かなくちゃいけないところがあって....
3人で行ってきて! 」
と、笑顔で言った。
「そっか、ならしょうがないよな〜。
またなー!」
「夜道に気をつけろよー」
「ツナマヨ!」
三人に見送られ、碧は教室を出て行った。
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IsANe(プロフ) - とあるモチさん» コメントありがとうございます! ご期待に添えるよう頑張ります!! (2020年5月12日 1時) (レス) id: 8fefbb8a59 (このIDを非表示/違反報告)
とあるモチ - めっちゃおもしろいです棘カッコいい!!これからも更新がんばって下さい!! (2020年5月12日 0時) (レス) id: b97e9ef115 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:IsANe | 作成日時:2020年5月7日 6時