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キミの夢を見ていた/JS *灯櫻* ページ10
side.J
どこか遠くで
誰かが俺の名前を呼んでいる
聞いたことがないけれど
どこか、耳になじむ声
潤、と何度も何度も、声の主は呼ぶ
そこで俺はやっと、自分が闇に
呑みこまれそうになっていることに気付く
どうしたらいい？
身体がどんどん闇に引きずり込まれていく
「潤！」
誰か、がまた俺を呼んで
俺は声のする方へと手を伸ばす
透き通るように白い腕に
俺は思い切り手を引かれて
闇から抜け出して、荒い息を吐く
……どうにか呼吸が整って
俺の手を確かに掴んで助けてくれた
誰か、を探すけど
その姿はもうどこにもない
「しょうさん……」
俺は、会ったことのないその人の名を知っている
呼んだことのないその人の名を覚えている
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作者名：さくらいさんを祝い隊
| 作者ホームページ：http
作成日時：2014年9月22日 23時
