理事長の娘は…６

２３９話 ページ3

優「…おにー、ちゃ」






良からぬ事が起きている事を察したのか優は不安そうに学秀を呼ぶ







学秀「大丈夫だ、何があっても僕達が護るから」







優「……う、ん」







優は学秀の手をしっかりと握り返すと如月を追いかけるように歩く









「ソフィア様……？」







少し離れた場所から優を見てそう言った男







「ソフィア様！？何故日本人と…！？」




「こちらＤ班！ソフィア様を見つけました！日本人と行動してます！」




「直ぐにソフィア様を連れ戻します！」








男達が一気に集まり、優をめがけて走って来た








如月「ﾁｯ 学秀君、優の手を離さずに走れるか？」







学秀「えぇ、勿論です」






男達に気付いた如月は学秀と優を先に走らせ、男達から逃げる









学秀「優、辛いと思うが耐えてくれ」







優「っケホッ……ケホッ……(ｺｸｺｸ」







如月「この先を右に曲がれ！そしたら公園があるからそこまで走れ！」






如月の指示に従い、学秀は優の手を引っ張りながら公園へと向かう




優の体力を考えながら走っているためか男達との距離は遠ざかるどころか、逆に縮まってしまう








学秀「如月先生、公園の次は何処へ？」







如月「優を休ませろ、俺がアイツらを追い払うからよ」








学秀「……了解です」





公園に着くと、学秀は直ぐに優を休ませた







優「ハアッハアッ……ケホッ……ｯﾊｱ……」






学秀「大丈夫か？ゆっくりで良いから呼吸を整えていこうか」






優「……おみ、ず……ケホッ」






学秀「お水か、直ぐに買ってくるからそこのベンチで休んでてくれ」







学秀は如月が男達を止めているのを確認するとダッシュでお水を買いに行った









、









、









、









如月「おいおい、日本人の女の子を追いかけて何のつもりだ？」






公園の入口で止まり、男達に話しかける如月








「何を言っている、あの方は間違いなくヴェスパニア王国の者だ」








如月「そんな訳ないだろ、あの子はこの国に暮らすただの一般人だよ」








「貴様、これ以上我々の邪魔をするのであれば実力行使に移るぞ」







如月「なら俺は職権乱用だな」






そういうと如月はある小さな手帳を取り出した

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