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ページ10

● H.side*








瑞紀、という人からの電話に出ているコイツ。




大人の人……で良かった、のか?




ここ、ホッとしていいとこなのか?





悶々とそんなどーでもいい、だけど俺にとっては何に差し置いても重要なことを考えていると。









「……はぁ?! いや、今無理だから!」









そんな怒声が隣から聞こえて来て、反射的に飛び上がる。




驚いて固まる俺を見て、転校生は眉尻を下げた。









「あ、ごめん……。……そう。今来客中。だから来ないで。っつか来るな」









……言葉もいつもより乱暴だし。




そーいえば、コイツからは探偵になったことは聞いたけど、なった経緯は聞いてないような。




未だに渋っているアイツを見て。









「俺は別いいよ。瑞紀さんって人がお前に話しあんだろ? だったら探偵関連しかないじゃん」





「でも……ほんとに、いいの?」





「ってか、ここお前んちだからな。俺の意見なんて普通通んねーよ」









ヒラヒラ〜と手を振ってみせると、それじゃあ……と言ってまた通話に戻った。









●*









「……か、かか、カレシィィ?!」




「違うから」









瑞紀さん、という人が来たのは、ちょうどアイツが夕飯を作り終えた時だった。




アイツはその人の彼氏発言を即刻真顔で否定して、ついでにバシッと頭を叩く。





……美織に影響されたのかなぁ。




アイツ、七海をすぐしばくから。









……美織から何年振りかに電話が来た時は驚いた。




その内容は、



『ギター初心者の人がいて躓いてるみたいだから教えてあげてくれない?』




ということだった。






美織が軽音部だということもあり、すぐにその“ 初心者 ”が誰なのかピンと来た。




だから、快くオーケー。





電話での用件はそれだけだと思ってたけど、最後に美織からちょっと、と呼び止められて、こう言われた。









『……空人ってさ、彩のこと好きだよね?』









……思わず、飲んでいた缶コーヒーを吹き出した。









「げっほ、ごほっ」




『ほら、やっぱり』




「ちょっ、待て待て。なんで分かった?!」





『そんなの丸わかりだよ。仮にも幼馴染みだよ? こういう時、空人ってばいろいろ聞いて来るじゃん。それか、即刻却下。だから、彩と会ったことがあるのか、好きなのかなぁ……と』









……マジか。



そんなに分かりやすいのかよ、俺。









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未麗 - 不良君とアーヤの組み合わせが最高でした!!これからもがんばってください!応援してます!! (2022年9月3日 8時) (レス) @page46 id: c3880015a9 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅 - アーヤがクールな感じでいい (2022年1月10日 10時) (レス) @page7 id: 4820c0c437 (このIDを非表示/違反報告)
柚須 - Clock lock Works という歌みたいですね! (2021年5月7日 15時) (レス) id: 8119590feb (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - アオさん» ありがとうございます!^_^ (2020年7月25日 14時) (レス) id: e765e8c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 最高でした! (2020年7月21日 1時) (レス) id: 0202dd951f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天奏 | 作成日時:2020年4月13日 19時

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