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● H.side*
……びっ、くりしたぁぁ。
体育館のステージ上まで楽器類を運んで、俺は体育館の扉付近に佇んでいた。
あと数分でライブが始まる。
あれから何度かアイツのギターは見たけど、歌詞は教えてもらえなかった。
歌詞名は教えてもらったけど。
さっき、きょとんとした顔をしたアイツの顔が思い浮かぶ。
直後、ボッと遅れて頬が熱くなる。
……あれはマジ反則。
ってか、絶対七海たち俺の反応見たいが為にアイツをめかしつけただろ。
はぁぁ、とため息を吐いたと同時、ステージの幕が開いた。
『さてっ、次のプログラムは音葉学院のゲスト、軽音部・estelaの方々です! YouTubeでの再生回数は1000万回突破! 未来の人気アーティストの人達です!』
……いつの間にそんな凄い奴らになってんだよ、あのゆる軽音部。
俺が知ってる限りじゃ、ドンチャン騒いでる部活としか認識してなかったんだけど。
センターには七海とアイツ。
斜め後ろには伊織と美織が控えてる。
七海はアイツの前に置いてあったマイクスタンドからマイクを取り出して、意気揚々と高らかに。
「どーも〜!! ご紹介にあずかりました、軽音部です! まずはメンバー紹介から行きま〜す! まずは、ドラムの美織!」
美織が少しだけ微笑んで、体育館に集まってる観客がパチパチと大きな拍手。
「次はキーボードの恋花!」
ペコリと伊織は小さくお辞儀。
「そして、ベースの私は紫月ですっ!」
今日も今日とてハイテンションガール。
「ギターは、先輩が卒業しちゃって、急遽仮入部してもらった、ギター&ボーカルの彩!」
七海に抱きつかれて、少しよろけるアイツ。
「作詞は彩、作曲は私の完全オリジナル曲です! じゃあ、始めるよ〜!」
ポン、とアイツの背中を押して、七海はマイクを戻してから自分の定位置に戻る。
アイツが一歩前に進み出て、ライトに照らされた時、キランと耳元と首元でアクセサリーが光った。
「……え、えーっと、それじゃあ歌います。“
控えめにそう言ってから、軽音部員全員の雰囲気がスッが切り替わる。
……ほんと、LIVEとかになると、アイツら凄いんだよなぁ。
感心していると、ドラムの音が響き始めた。
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未麗 - 不良君とアーヤの組み合わせが最高でした!!これからもがんばってください!応援してます!! (2022年9月3日 8時) (レス) @page46 id: c3880015a9 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅 - アーヤがクールな感じでいい (2022年1月10日 10時) (レス) @page7 id: 4820c0c437 (このIDを非表示/違反報告)
柚須 - Clock lock Works という歌みたいですね! (2021年5月7日 15時) (レス) id: 8119590feb (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - アオさん» ありがとうございます!^_^ (2020年7月25日 14時) (レス) id: e765e8c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 最高でした! (2020年7月21日 1時) (レス) id: 0202dd951f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天奏 | 作成日時:2020年4月13日 19時