僕らの世界 (ページ35)

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その後… ページ35

「もしもし、真帆？」
事件の翌日の放課後、俺ー東海林隼ーは、真帆に電話をかけた。
「ショージ？どうした？」
「いや、海洋学部の2人、どうなったかなって思って」
「ああ、ちゃんと円満解決していつも通りやってたよ」
「マジ？よかったー。じゃああの女子3人は？」
「なんか今日ね、朝登校したら『おはようございまーす！』って。私のこと、前は『まほりん』って呼んでたのにいきなり『姉御』だって」
「姉御ぉ？真帆が？イメージと違うな」
「やっぱり？学校で10人ぐらいに同じこと言われた」
「10人て」
真帆は、電話の向こうでクスクス笑っている。俺もつられて笑ってしまった。
「そうそう、それとね、あの一連の騒動を隣の部室で目撃してた新聞部が、文化祭に参加したいって！ショージの活躍を見て『文化祭特別号』出したいんだって。それでショージにインタビューお願いできないかって」
「俺？オッケーオッケー、大歓迎だから」
「わかった、じゃあ伝えとくね」
「てか、あの3人、けっこういい奴らなのかな」
「そうかもね。ショージの怒涛の質問責めにもちゃんと答えてたし」
「え、俺そんなに質問しまくってたっけ？」
「してたしてた、めっちゃ質問してたよ」
「えー、自覚ないんだけど」
「嘘でしょ」
「いやマジで」
「あと、あのスプレーも美術部に寄贈したんだって」
「へー、一件落着だな」
「あ、そういえばショージ、この前瀬戸くんに会いたいって言ってたよね。よかったじゃん、会えて」
「ああ。文化祭前に会えてよかったよ。『快活』とか『明瞭』って言葉が似合うよな」
「それ、私も初めて会った時思った」
「やっぱり？そうだよな」

俺たちは、その後も30分くらい話し込んだ。途中からは学校の話から脱線して、最近ハマっているラーメン屋の話や、こだわりのティッシュの話(笑)などで盛り上がった。

「あ、もう6時だ。俺、夕飯作んなきゃなんねーから、そろそろ」
「そう、分かった。じゃあね」
「じゃあ、文化祭で」
この日をカウントしないで、文化祭まであと3日だった。準備も最終段階。頑張ろう！