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ファーストステップ ページ12

「どうしたの、こんな広い教室」
俺ー進藤海斗ーは東海林に訪ねる。今は、秘密結社(俺たちの仮のグループ名)の本社として教室をゲットしたということで、部室校舎の2階にあるその教室を見に来たところ。
「最近ケンカ別れしてた手芸部と編み物部がまた合併したからここが空いてたんだ」
「2人でこんな広いとこ使っていいのか?」
「手芸部の先生がいいって言ってたからいいんじゃね?荷物運び入れるから海斗も手伝って」
「どこから何を運び入れるんだよ」
「まず階段のあたりの使ってない机と椅子を4つずつぐらい入れよう」
「ラジャー」

俺はこの後、机以外にも棚やら謎の資料やら、何に使うのかよく分からない物をいくつか運んだ。
「よし、最後はコレだ!」
東海林はそう言ってノートパソコンとコードを持ってきた。
「そのパソコンどこから持ってきたの?」
「コレ?パソコン部から譲ってもらった。まだ新品同様らしい」
「らしいって大丈夫か…」
「まあいいや、今日はこれで終了。サンキュー、手伝ってくれて」
「おう、お疲れ」
「俺この後サッカーあるから帰るよ。じゃあな」
「また明日な」
戸締まりをしてから俺も玄関から外に出た。日が短くなってきたからか、西の空にはどこまでも続いていそうな橙色の夕焼けがあった。明日は、たぶん晴れ。

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作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2020年9月4日 20時

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