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協力 ページ39

「ーまあ、結論を端的に言うと、僕らの生徒会活動に協力してほしい、ということなんだけど」
僕ー伊達凉馬ーは、図書室の一角で流浪人会の4人に、生徒会活動への協力を求めていた。隣には、青葉もいる。
「…まず、何で俺たちに?」
大塩が尋ねる。
「4人は、運動部と結構親密な関係にあるでしょ?少なくとも私たちよりは」
青葉は、最後の1文を強調して言った。そうなんだけどさ…
「だから、流浪人会を味方につければ運動部の人も受け入れてくれるかなーって思って」
「なるほど…で、具体的に僕らは何をすればいいんだ?」
「えっと、例えば応援責任者をやってもらうとか、僕らのこと宣伝してもらうとか、そういうことかな」
「へえ、それだけでいいの?」
「もしかしたら他にも何かお願いするかもしれないけど、今の所はそれぐらいだね」
「へー…私、やってみたいかも」
剣崎さんが言った。
「じゃあ俺も」
大塩も続く。でも、松平と津田は、ちょっと厳しそうだ。
「2人はどう?」
青葉が訊くと、険しい表情をして、しばらく何か考えていた。
「…僕らは、ちょっと…他の部の奴らの手助けもしないといけないしな。1つの部の専属になることは難しい」
「俺もそう思う」
松平の意見に、津田が頷く。チラッと青葉の方を見ると、どうしよう、と顔で伝えてきた。

「別に、専属じゃなくてもいいかな」
10秒程の沈黙の後、青葉が言った。僕は、「えっ?!ちょっと待て!」と言おうとした。でも、大塩の「いいの?!」という驚嘆の声に遮られた。
「うん、いい。『公平な条件のもと…』みたいな生徒会の会則に引っかかるかもしれないから。もし他からも声がかかったら、自分がつきたい方について。あくまで自分の意思を最優先で」
「じゃあ、青葉と伊達の主張が違った時は、どっちにつくか自分で決めていいんだね?」
「ああ、そういうことはまずないと思うけど、もしそうなったらそれでいいよ」
僕もなんとか話について行く。確かに会則に引っかかったら元も子もない。

「じゃあ、やろう」
少し考えてから、津田は言った。松平も、納得したように頷いた。
「それじゃ、みんなよろしく!今日は解散にするけど、来週の金曜日、大丈夫だったら来て」
「OK」
青葉と共にこの場をまとめて、僕らも帰りの支度を始めた。
ミッションクリア!帰ったらショージに報告だ!

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作品ジャンル:純文学
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作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2020年12月18日 22時

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