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第4の勢力・1 ページ23

「第4の勢力…何だそれ?」
俺ー東海林隼ーは、首をかしげた。
「運動部でも文化部でもなくて、名目上は帰宅部だけど、普通の帰宅部とは違う。それが『第4の勢力』だ」
凉馬は、なぞなぞみたいな回りくどい言い方をした。いやいや、意味わかんねー。
「ねえ、ヒントちょうだい」
真帆がそう言うと、凉馬は海斗を指差した。
「海斗は、限りなく『第4の勢力』に近い」
「え、俺?」
海斗はピザを食べる手を止めて言った。それから少し考えてから、
「俺、『第4の勢力』が何だか分かったかも」
とつぶやいた。凉馬に耳打ちして答え合わせをすると、凉馬は「正解」と言った。
「他にヒントある?」
「えー…『第4の勢力』は、渚学園の全校生徒のうち約1%」
「星が丘もそのくらいだな」
凉馬のヒントに、海斗が付け足す。
「約1%じゃ、票は全然獲得できないと思うけど」
真帆は言った。その通りだ。1%じゃ、結果は大して変わらない。
「いやいや、その1%がネックなんだよ」
「わかんねー。ヒントくれ、ヒント」
「じゃあこれで最後。渚学園と星が丘の『第4の勢力』は、前から交流があるらしい」
「前から交流…それって先越されてるじゃん、俺ら」
「確かに。俺らが『他校と仲良くしていきたい』とか言ってる時にはもう仲良くしてんだろうな」
海斗はそれに限りなく近い。学校全体の1%。渚学園と星が丘のそれは前から交流がある。

…なんだそれ?

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作品ジャンル:純文学
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作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2020年12月18日 22時

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