僕らの世界5

星が丘学園高等部生徒会長 ページ28

「今後も引き続きよろしくお願いします」
新海京也、高校2年生。現生徒会長であり、2期連続の当選を目指している。
友人の死という大きなダメージを乗り越えて生徒会長になった新海は、多くの生徒から絶対的な信頼を得ていた。次期当選も確実、などと言われていた。

あの日までは…


「みなさんこんにちは、この度生徒会選挙に立候補させていただいた、福島貴大です」
当時まだ1年生だった貴大も、生徒会選挙に立候補していた。貴大は、中学時代にも生徒会長の経験があり、他校との交流を盛んにし、文化部活性化運動をするという功績を残している。そんな貴大のことは高等部にも知れ渡り、絶大な信頼を勝ち取った。
新海は、貴大が迫り来る焦燥のあまり、ポスターの枚数を規定よりも増やした。規定違反はすぐに学校側に見つかった。
その結果、新海は立候補の取り消しを余儀なくされ、貴大は生徒会長に当選した。この時点では、まだ花笑は生徒会には属していなかった。
貴大の他にも、3人の2年生が当選していた。しかし、貴大のやり方が合わない、1年生の下につきたくない、などの理由で全員が辞め、生徒会は貴大ただ1人になってしまった。後任の副会長には、落選してしまった花笑が貴大によって指名された(のちに、貴大の問題行動により役職交代をしたため、今の体制になる)。


渚学園生徒会と合同で会議をしている最中、事件は起こった。突然新海が乱入し、貴大を殴った。新海が中指に付けていた指輪により、貴大は右頬に大きな傷が付いた。貴大と、その隣にいた恭輔が取り抑えたが、2人とも色々な所に傷を作っていた。これが、役職交代の原因である。
恭輔は星が丘学園に1ヶ月出入り禁止、新海は1週間の自宅謹慎を命じられた。
その事件は今も解決しておらず、新海はそのことを根に持っている。

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