第六話 ページ7
昨晩話した通り、二人の腕利きは店を出た。
これからジョーカーの立てた仮説を検証しに行くのだ。
道の脇には大小様々な建物が並び、なかには見上げるほどのものもあった。
さらに真上では太陽が、ギラギラと輝いている。
不意に、エースは訪ねた。
「おい、俺まだお前が立てた仮説聞いてねぇぞ」
「おっと、それはすまない。話すと長いぞ?」
「昨日どんだけ喋ったと思ってんだ。そんなのよゆーだっての」
「そうだったな」
昨日から今日にかけて、ジョーカーとエースは仕事のこと、人間関係のことなど、様々な話題を持ち出しあって話した。もう友達の枠からはみ出し、親友とも言える仲である。
「昨日俺が受けた依頼の話からしよう。昨日は暴走族鎮圧の依頼で、シルテ市に行ってた。
だがそこで、不可解なことがあったんだ」
「ほーう」
「俺は市について、暴走族が現れるのを待った。だが五時間経っても、暴走族は現れなかった」
「そりゃ変だな」
「いや、この後が変なんだ」
ジョーカーは、あまりにも暴走族が現れなかったために通りかかりの若者に暴走族のことを知らないかと訪ね、暴走族はとっくに捕まっていたことを知り、暴走族が捕まったのに、商人達は喜んでいないということをエースに伝えた。
それを聞いたエースの顔は歪んだ。
「迷惑な奴が消えたら、喜ぶのが普通だろーが。そうなると何だ? 依頼を出した奴しか、喜んでないかもってことかよ」
「俺もそう考えた。だからマスターに依頼を出した人を割り出して貰ったんだ」
「で、どうだったんだ?」
「依頼を出したのは、シルテ市の市長だった。だから今、そいつを探している。きっと市役所の市長室だろ」
「面白そうじゃねーか」
エースの口端が上がった。
「言っとくが俺の検討違いってこともあるからな? 期待外れの結果になっても、文句言うなよ」
エースは「大丈夫大丈夫」と応え、それから歩く速度が上がった。
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北斗七星(プロフ) - 日向信乃さん» ありがとうございます。お願いします (2016年11月28日 20時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
日向信乃(プロフ) - 北斗七星さん» 良いですよー! 此方からボードに伺っても宜しいでしょうか? (2016年11月28日 20時) (レス) id: 8b41fe3180 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 日向信乃さん» ありがとうございます。せっかくなので関係組みませんか (2016年11月28日 18時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
日向信乃(プロフ) - 私のキャラも使って頂いていいですよ! (2016年11月28日 18時) (レス) id: 8b41fe3180 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 黒氷さん» ありがとうございます (2016年11月25日 21時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
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