男とはなんだったのか (ルナ・マリア) ページ10
学年が上がるとクラスも変わる
分かっていることだけれど、僕は自己紹介が好きじゃない
僕は三年間アリアと同じクラスだ
それは嬉しい
嬉しいけれど、周りの人間のことはあまり得意じゃない
「それでは次、マリア君」
先生に呼ばれ、ピクリと肩を揺らしてしまった
が、幸いなことに誰もそんなことには気づいていない
ノートパソコンから視線を上げて、ゆっくりと立ち上がる
「……ルナ・マリア」
僕から出た声は、本当に弱々しいものだった
『ルナの相棒、黒竜だ』
『同じく、白竜と申します』
黒竜と白竜の挨拶を終わった所で、ペコッとお辞儀して座る
クラスの人達がザワザワと騒ぎ出したけど、僕はノートパソコンに集中した
自己紹介の後の騒ぎ出す空間が僕は苦手だ
隣を見れば、アリアはゲーム中
僕はいつもと変わらないアリアにホッとしてアリアの肩口にぐりぐりと頭をこすりつけた
そのまま僕はアリアの肩を枕にして眠った
※ルナの席は窓側の一番後ろで、端から二番目。端(つまり隣席)はアリア・レイ。
↓ザワザワしてたクラスの人達↓
・初めての人達
「苗字で呼んでも名前で呼んでも女の子みたい」
「無表情だからなんか怖い」
「声ちっせー」
「でもさっき普通にネモと喋ってたよな?」
・前から一緒な人達
「イケメン!無表情だけどイケメン!」
「だがしかし美人でもある!アリア君に甘えて肩口に頭ぐりぐりするとか可愛い!!」
「普通の女子より女子力感じる」
「今度のコスプレ部のファッションショー、女装するとかマジでありがとうございます」
「無表情でも可愛いと感じるのはなぜ」
「男とはなんだったのか」
「相変わらず自己紹介は苦手か……あの見た目で男なんだよなー」
「つーか今度のコスプレ部のファッションショー、モデル頼まれて女装するんだってよ」
「あ〜、そういやチケットが即完売でどーのこーのって女子が騒いでたよな」
「マリアって中々捕まえられないからなー」
「イケメンで美人だから、女装しても違和感仕事しない上に本人は無自覚であざとい」
「あざとくても違和感仕事しない……男とはなんだったのか」
※どちらも前半女子、後半男子
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周(プロフ) - 終わりました (2017年1月1日 23時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
周(プロフ) - 更新します (2017年1月1日 17時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
チェス盤(プロフ) - 更新しましたー (2016年12月23日 13時) (レス) id: e293136629 (このIDを非表示/違反報告)
チェス盤(プロフ) - 更新します (2016年12月23日 13時) (レス) id: e293136629 (このIDを非表示/違反報告)
歌菜子 - 終わりました (2016年12月21日 20時) (レス) id: beed06bc94 (このIDを非表示/違反報告)
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