第3話『今に至るまで』 ページ3
澪はさっさと鞄を拾い上げて、中に果実があるのを確認するっと。
今度は簡単に開けられないように強く蓋をした。
澪を助けたのは今宮万理華。アトーンメントの大先輩で、アダムの能力者だ。
アトーンメントというのは、国の最後の希望らしいが、詳しい事情を新入りの澪は知らない。
唯一知っていることといえば、『アダム』と『イヴ』という二つの部隊に別れていることぐらい。
そもそも、なぜ『国の最後の希望』なんて大きな組織に、自分なんかが入れたのか。それすらも解っていなかった。
――二日前。差出人不明の荷物が届いおり、不思議に思いながら開けてみると、中に煌めくような果物が一つ入っていた。見たこともない果物だった。
インターネットで調べてみてもなんの手がかりも掴めないので、下手に食べない方がいいと思い、冷蔵庫にしまっておいた。
しかし、何でだろうか。その日ずっと果物のことが気になって仕方がなかった。
あの輝きが、煌めきが、もう一度見たいと。
気づいたら果物を冷蔵庫から取り出して、出かける時も鞄の中に入れて持ち歩くようになっていた。
そして昨日万理華に出会って、果実のことを聞かされ、にわかに信じられないことが多いまま、アトーンメントの一員になった。
「明日もっと詳しく教えてあげる」と言ってまた同じ場所で会う約束をした。
そして今日。同じ場所で万理華を待っていたら、例の男たちに捕まって、追いかけられて今に至る。
――「で、その果実。食べなかったのかい?」
後ろから追いかけてくる澪に、万理華が尋ねた。
「食べていいって言われてなかったから」
「真面目だねえ。まあ嫌いじゃないよ」
「詳しく聞かせてください。昨日の説明じゃあよく分からないので」
「本部についてから、ちゃんと話すよ」
「はい」
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美坂るぅ(プロフ) - 更新日数的に、皆さんのキャラクターがお亡くなりになられていると思われます。 (2017年6月29日 20時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - これ以上リーダーにため口を使うキャラが増えると小説が成立しなくなりそうなのでやめてくだされば幸いです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - スカビオサさん» 消してあったんですけどね…不具合で戻ってしまったようで… (2017年3月29日 10時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - スカビオサさん» 終わってますよ (2017年3月29日 9時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
スカビオサ(プロフ) - 美坂るぅさん» 更新終わりましたか?? (2017年3月29日 9時) (レス) id: b80a207be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒幕 x他6人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )
作成日時:2017年3月23日 10時