第18話『能力を持たないチーム』 ページ18
「二人で、大丈夫なんでしょうか」
雪城も誠夜も、能力があるとはいえ人間だ。
銃で撃たれたり、ナイフで刺されたりすれば、いくら身体能力が高くても死んでしまう。
「その心配はないだろうな」
「龍馬の言うとおりだ」
万理華も龍馬も、心配はしていない。信じているのだろう。二人揃って、絶対に帰ってくると。
「それに、二人ってわけじゃないし」
「二人じゃない?……」
万理華は頷いた。それに続いて頷いた龍馬が口を開いた。
「アダムは能力者のみで構成されたチーム。すなわち俺達と、馬鹿げた戦闘能力を誇る、果実を食べていない人間で構成されたチームの、二つに別れている」
「……」
馬鹿げた戦闘能力。澪はゾッとした。さっき後ろから能力者達を追いかけただけだが、それだけでも、彼らの運動能力はとても高いと感じた。
追いかけられていた卯月ならなおさら、それが分かるはずだ。
それなのに彼らは、能力を持たないアダムのメンバーが『馬鹿げた戦闘能力』を持つと言った。
それはすなわち、今目の前にいるメンバーより、遥かに高い運動能力を持つものがいるということを意味する。
すごいを通り越して、怯えるしかなかった。
「アイツらがいれば、だいたいどうにかなるしなー」
万理華は退屈なのか、その場で仰向けに倒れた。
それを見て澪も退屈になってきた。
早く二人が帰って来ないかなぁ……。
空を見ると、満月が煌々と光を放っていた。
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美坂るぅ(プロフ) - 更新日数的に、皆さんのキャラクターがお亡くなりになられていると思われます。 (2017年6月29日 20時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - これ以上リーダーにため口を使うキャラが増えると小説が成立しなくなりそうなのでやめてくだされば幸いです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - スカビオサさん» 消してあったんですけどね…不具合で戻ってしまったようで… (2017年3月29日 10時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - スカビオサさん» 終わってますよ (2017年3月29日 9時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
スカビオサ(プロフ) - 美坂るぅさん» 更新終わりましたか?? (2017年3月29日 9時) (レス) id: b80a207be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒幕 x他6人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )
作成日時:2017年3月23日 10時