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「簓!」
「お?四葉やーん!」
今日の仕事はステージ1本。珍しく忙しくない日で、午後にはオフとなってた簓はたまたま通り掛かった学校帰りの四葉と遭遇した。
「おかえりぃな。」
そう言って頭を撫でてやると年相応に嬉しそうにする。
すると簓に気づいたほかの下校途中の児童たちがわらわらと集まってきた。
「えっ、白膠木簓!?」「本物や!!」「すごぉ!!」
「天谷奴、まさか白膠木簓と知り合いなんか!?」
簓と四葉はあっという間に囲まれ、四葉を知る子供たちから質問責めにあっていた。
「四葉のとーちゃんと知り合いやねん。だからやで!」
戸惑いを隠せない四葉の代わりに簓が答えてやる。
子供の好奇心は恐ろしい。次から次へと順番を待たずにあっちゃこっちゃから話しかけられて、流石の簓も反応しきれずに困るほどだった。
「ははっ、お前ら俺の事知ってんなんてさすがやんかー!」
当たり前やろー!!とみんなの注目が簓に移ったところでそっと四葉を自分の影に隠す。
「みんなおおきに!ほな、俺はまだまだ忙しいんでな!これからも応援よろしゅうな!!!」
早う帰りなはれや〜と子供たちに手を振って四葉の手を引く。
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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時