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「ありがとう……お兄ちゃん」
四葉の言葉を聞いて一郎は満足そう、そして嬉しそうに笑う。
すると、それを見た二郎と三郎が一郎の元に駆け寄る
「僕のいち兄ですから!お前には渡さない!」「俺の兄ちゃんだ!!返せ!!」
ゴッ
「お前ら……流石に大人気ねぇぞ。俺は二郎、三郎、そして四葉、3人の兄ちゃんだ!」
「にーちゃん……」
「……いち兄」
一郎に怒られても不満げな2人。
どうやら二郎と三郎と仲良くなれるのはまだ時間がかかりそうだ。
「良かったな、四葉。さ、帰るぞ〜」
零と手を繋ぎ今度こそ帰路に着く四葉。
振り返ると一郎が手を振ってくれたので振り返す。二郎と三郎は相変わらず睨みつけて来るが……。
こうして長い長い非日常は終わり、いつもの日常へと帰って行った。
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エピローグ
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「ふぁ〜ようやく帰ってきたなぁ〜オオサカ!!!」
新幹線を降りてうーんと背を伸ばす簓。
「負けてもうたけど、ええ経験さしてもろたな」
「あぁ、俺たちは次に向けて進んでいけばいい」
共に顔を見合わせ次への決意を確認し合う。
四葉もこの4日間を振り返る。
初めて中王区に入って、初めて血の繋がった兄弟たちに会って、他のデビジョンの人たちと会って、乙統女様、無花果さん、合歓お姉さんに会って、敗北を味わって、兄に認めて貰えて……
10年の人生の中で、1番濃い4日間だった。
きっとこの先もこのことは忘れることはない。
そして、この先の四葉の人生に大きな影響も与えることになるだろう。
四葉はこれからもこのオオサカデビジョンで、大好きな父と、簓と、盧笙と、楽しい日々を送っていく。
「皆さん、いかがやったでっしゃろか?
オオサカデビジョン、どついたれ本舗はこれからもテッペン取るために、この4人で面白可笑しく頑張って行きますんで、応援よろしゅうな!」
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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時